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鉄板&今が旬なパーツを性能検証!! 第52回

エアフロー強化におすすめ

【鉄板&旬パーツ】定番140mmファン4製品の性能を比較

2022年11月27日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII

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「TL-B14W」+定番140mmファン3種類でチェック

 Thermalright「TL-B14W」とともに、RGB LEDギミック非搭載ファンの定番中の定番となっているnoctua製140mm径ファン「NF-A14 PWM」と、発売以来人気のThermaltake「TOUGHFAN 14」、そしてコスパ優秀なARCTIC「P14 PWM」を触っていこう。

 まずは基本スペックの紹介だ。今回のメインディッシュであるThermalright「TL-B14W」は、密閉型流体動圧軸受を採用しており、高回転時の安定性と静音性を確保しているという。基本スペックは、回転数が静音指向となる1500rpm±10%。騒音値が最高27.6dBA、風量最高82.5CFMで、静圧は最高2.35mmH2Oとなっている。

Thermalright「TL-B14W」。3300円前後と若干だが割高感のある価格になっている

ファンブレードは、どこかで見たことある形状で、9枚搭載されている

PCケースファンは、ケースとの共振が心配。ファン四隅には防振ゴムを装備しているので安心だ

本体ケーブルと付属の2股ケーブルは、スリーブタイプでコネクターを含めて白色だ

目立たなくていいならイチオシの
noctua「NF-A14 PWM」

 「NF-A14 PWM」は、noctua製140mmファンのロングセラーモデルで2010年代に登場している。近年ではnoctuaカラーが苦手な人向けにブラックカラーの「chromax.black.swap」も登場している。最新設計ではないが、その静音性などは優秀で、回転数は最高1500rpm±10%で、付属のローノイズアダプター利用時は1200rpm±10%になる。

 騒音値は最高19.2dBA、風量は最高82.51CFM(140.2m3/h)、ローノイズアダプター使用時は最高67.98CFM(115.5m3/h)、静圧は最高2.08mmH2O、ローノイズアダプター使用時は最高1.51mmH2Oとなっている。MTTF(平均故障時間)は15万時間で、保証は6年間になる。実売価格は2400円前後とお手ごろで、付属品は2股や延長ケーブル、固定用の防振ゴムブッシュなど、非常に充実している。

「NF-A14 PWM」。実売価格は2400円前後になる

ブレード形状など、設計は古いが、そのスペックは高い。ただ、noctua独特のツートンカラーは、好みが大きくわかれるところだ

四隅には防振ゴムを備える

用途に合わせてカスタマイズしたい
Thermaltake「TOUGHFAN 14」

 3製品目はThermaltakeのハイエンドファン「TOUGHFAN」シリーズの140mmモデル「TOUGHFAN 14」だ。ファンブレードに硬質、軽量なLCP(液晶ポリマー)素材を採用し、高速回転時も安定した回転を実現している。回転数は、最高2000rpmの高速回転仕様で、付属のローノイズケーブルを使うことで500~1300rpmにカスタマイズできる。

 高速回転仕様だけあって、風量は最高で119.1CFMになっているが、騒音値は最高33.2dBAと回転速度相応の騒音値だ。ローノイズケーブルを使い回転数を1300rpmに抑えた場合は25.2dBAまでダウンする。静圧(風圧)は、最高3.54mmH2Oになっている。25℃環境下でのMTBF(平均故障間隔)は4万時間で、メーカー保証期間は2年間。めったに故障するものではないが、他製品に比べて耐久性は低めになっている。

Thermaltake「TOUGHFAN 14」。実売価格は2300円前後

140mm&高速回転で、119.1CFMの大風量を実現しているが、その風量は動作音と引き換えになる

フレーム四隅には、ブレを抑える防振ゴムを備える

手ごろな価格と必要十分な性能が◎な
ARCTIC「P14 PWM」

 最後はARCTICの140mm径ファン「P14 PWM」だ。筆者も愛用しているARCTIC製オールインワン水冷ユニット「Liquid Freezer II」の280mm、420mmモデルに採用されているモデルで、1400円前後の手ごろな価格ながら風量最高72.8CFM、静圧最高2.4mmH2Oという高スペックになっている。ただ、現在は在庫切れになっている。価格はアップするが、ケーブルがデージーチェーンタイプの「P14 PWM PST」なら、オリオスペックで販売中だ。

ARCTIC「P14 PWM」。実売価格は1400円前後とコスパ優秀。再入荷を待ちたい

大型のブレードを5枚を備え、回転数は1700rpmになっている

残念ながら防振ゴムは非装備。フレーム剛性も価格相応のため、運用する回転数次第では振動対策が必要になる

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