このページの本文へ

山根博士の海外モバイル通信 第625回

ポメラにライバル現わる! テキスト入力に集中できる現代のタイプライター「Flowo」

2022年11月21日 12時00分更新

文● 山根康宏 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

2023年にタイプライターが復活する?

 スマートフォンで動画を見ることが当たり前の時代でも、仕事では長文の文字入力が必要という人も多いでしょう。文字入力に特化したデバイスとしてはキングジムのデジタルメモ「ポメラ」を思い浮かべる人がいるかと思います。QWERTYキーボードにモノクロ画面を搭載し、いつでもどこでも快適なタイピングが可能なガジェットです。

テキスト入力に特化したポメラ「DM250」

 ポメラはもちろん、PCのキーボードの原型はタイプライターです。ならばタイプライターにディスプレーを取り付けたデザインにすれば現代風の製品になるかもしれません。そんなアイディアをイタリアのデザイナー、Jody Del Bianco氏がイメージ化しています。

Jody Del Bianco氏がデザインした「Flowo」

 Flowoというこのデバイスの名前は「Flow」「Word」の造語。つまり文字が流れてくる、という意味です。キーボード部分はロジクールのマルチデバイスキーボードのような、円形のキートップが並びます。本体には数色のカラバリもありますが、どれもどことなくノスタルジックなデザインに見えないでしょうか?

ノスタルジックなデザインだ

 タイプライターはロールに紙を巻き付けてタイピングします。Flowoはロールの代わりに電子ペーパーディスプレーを内蔵。このディスプレーはタイプライターで紙を送るときのように左右のノブを使って回転させることができます。つまり文字を1行打ったら、ノブを回して表示を1行ずらしていくのです。面倒なようですがタイプライターで文字を打つ感覚に合わせているのでしょうね。

 しかも、電子ペーパーディスプレーの横幅はA4用紙と同じにしているとのこと。つまり本当に紙に文字をタイピングしているような体験が味わえるのです。なお、本物のタイプライターは端まで文字を打った後で、次の行へ移動させると自動的に改行はしてくれました。

タイプライターを使っていた感覚を呼び起こせる

 Flowoはデザインコンセプトであり実製品ではないものの、背面にはUSB Type-C端子やmicroSDカードスロットも備えているとのこと。また、キーボードにはバックライトも搭載されています。Wi-Fiも搭載しているのでデータ転送も使えそうです。この細長いディスプレーでブラウジングは無理でしょうが、もしもAndroidベースで作られたらSNSのタイムラインを表示するという用途にも使えるでしょう。タイムラインを読むためにロールを回しながら画面をスクロールしていく、なんて使い方も楽しそうです。

実際に製品化してほしい

山根博士のオフィシャルサイト

「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!

 長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!

 「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!

→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」を読む

ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン