今回のひとこと
「データ収集の重要性について、北海道大学の学生から教示を受けた。『ふらのワインぶどう祭り』では、様々なデータを取得し、分析している。地域にいるだけでは気がつかないところに着眼点がある」
富良野市におけるスマートシティの推進において、同市と北海道大学、日本オラクルが、産官学連携による協定を締結した。
富良野市特有の産業の発展、住みよいまちづくりに向け、同市のスマートシティ推進の施策を共同で立案することを目的としており、「Society5.0時代の地方」、「Society5.0時代の産業界」、「Society5.0時代の高等教育」という将来のあるべき姿を念頭に、官民データの活用を通じた協働の取り組みを推進。あらゆる人が、安全で、安心して暮らせる社会および快適な生活環境の実現を目指す。また、地方創生の観点からは、「ひと・モノ・情報がつながるスマートシティ富良野」の発展に貢献することも目指すという。
富良野市の北市長は、「地方は、人口減少、少子高齢化、労働力不足などの課題があり、地方が持つ『不利、不便、不安』をデジタルの力で解決できないかと考え、スマートシティの推進に取り組んでいる。官民データの利活用を通して、富良野市民の幸福感や暮らしやすさを高める街づくりにつながることを期待している」と述べた。
また、北海道大学の寳金清博総長は、「北海道大学では、博士課程のなかにDX人材を育成するプログラムを持っている。今回の協定により、大学院生が、学校の外に出て、地域にある問題に対応することができる。これは、トランスファラブルスキルへの取り組みでもあり、学んでいる専門的知識を、社会に応用していくことになる。その場を、富良野市に提供してもらった。大学で学んだことだけでは通用しない。今後の高等教育において、大きな一歩になる。地域連携により、世界につながる新たな大学を目指す上でも重要である」と期待を込めた。
北海道大学は、地域中核大学の役割として、今後の地域発展に積極的に関わっていく先駆的なモデルケースになることを目指しており、博士課程学生が持つ高度な専門能力や研究成果を社会実装につなげるためのDX推進力、課題抽出解決力、異分野融合展開力、国際コミュニケーション力などのトランスファラブルスキルを身につけることを目標にしている。地域社会と博士課程学生の共創によって、学生のスキルアップにつながるメリットと、富良野市のスマートシティ推進に貢献できるとしている。
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