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ゲーミングキーボード「VK310C」「VK300T」「VK300S」をレビュー

エレコム「V custom」のゲーミングキーボード3機種を2週間使ってみた!

2022年11月04日 11時00分更新

文● BRZRK 編集●市川/ASCII

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ゲーマーにとって死活問題になりうる
nキーロールオーバーにも対応

 PCゲーマーにはいくつかの天敵とも言えるものが存在する。そのうちのひとつが「nキーロールオーバー」だ。これはキーボードが複数キーの同時押しに対応しているかを表し、10キーまで同時押し対応であれば10キーロールオーバーといった感じで表記されることが多い。

 なぜこの機能が大事かというと、FPSやRTSをはじめとするPCゲームでは複数のキーを同時押しすることが多々あり、もしも同時押し可能なキー数が少ない場合は思った通りの操作ができなくなってしまうケースがあるからだ。

 ではVK310とVK300はどうかというと、事前の発表では全キーロールオーバーとうたっていた。はたしてそれが真実なのかどうかAqua Key Testを用いてテストしてみたところ、お借りした製品は問題なく同時押しできていることを確認した。

同時押ししているキーは色が濃く表示されているが、問題なく入力を検知していることがわかった

設定用ソフトウェアは簡素だが扱いやすい

 VK310とVK300はWindowsのクラスドライバーでも動作するドライバーレス仕様となっている。しかし、そのポテンシャルを最大限に活かすためには、エレコムが公開しているELECOM GAMING Toolの導入がマストだ。

 このソフトウェアを導入するとキーの割り当てや無効化だけでなく、LEDイルミネーションの光り方などを細かく設定できるようになる。

 注目すべきは、キーボードのスペースキーの右側にあるゲーミングモードキーを押したときにどういった動作をするかだろう。このゲーミングモードキーを利用するとワンボタンでWindowsキーや半角全角キーを無効化することが可能で、ゲーム中の誤操作で画面が切り替わるといった不運から逃れられるようになる。

 LEDイルミネーションは8種類の中から選ぶことができ、明滅する速度も4段階から設定可能。あんまり速度を高く設定するとかなり目に来るので低での運用がオススメだ。

 もちろんLEDの発光が気になるから不要という人のためにも発光ギミックを切ることもできる。まぁ、その場合はゲーミングデバイスらしさが若干損なわれてしまうのだが、好みは人それぞれってことで。

 こういったゲーミングデバイスで面倒なのが新しいファームウェアの有無の確認で、わざわざメーカーのサイトまで確認しに行くのは正直面倒だと感じる人は少なくないだろう。

 ELECOM GAMING Toolではソフトウェア上からファームウェアの有無を確認することが可能で、定期的にソフトを立ち上げて少しスクロールするだけで済むのは正直嬉しいところだ。

 そんな感じでシンプルな作りのELECOM GAMING Toolだが、ゲーマーが求める水準はちゃんとクリアしているという印象だ。あえて欲を言えば、今後のソフトウェアのアップデートでウィンドウサイズを自由に変えられるようにして頂ければと思う。

ハードコアゲーマーでも問題なく使えるデバイスだ!

 以上、エレコムが展開するゲーマー向けキーボードのVK310とVK300を見てきた。筆者は実際に2週間ほど触ってみたのだが「想像していたよりもかなり良い」というのが素直な感想だ。

 特に気に入ったのが、キートップに窪みを加えたことで操作性が大きく向上している点だ。この窪みがあれば意識せずとも指先で高低差のギャップを感じ取り、ベストなポジションに自然と指が配置できるようになっている。

 そしてシンプルで使いやすい設定ソフトウェアの存在も大きい。この手のソフトウェアは作りが荒いといくつものタブを切り替えたり、そもそも見た目に難ありといったものがある。しかし、エレコムの提供するソフトウェアは見やすくてシンプルにまとまっているので使い勝手が良い。これならゲーマー向けデバイス初心者でも受け入れやすいだろう。

 昨今のゲーマー向けキーボードは高騰化が目立つが、VK310とVK300にいたっては1万6000円以内とかなりお手頃な値段となっている。というか、結構欲しいですわこれ。

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