ゲームを通じて社会的な問題を提起

リアルな大災害を描くサバイバルシティビルダー『Floodland』発表。現実に起こりうる水没世界をテーマにした作品

2022年08月25日 04時00分更新

文● Zenon/ASCII

 Vile MonarchとPLAIONのパブリッシングレーベルRavenscourtは共同で8月25日、地球上の水没世界をテーマにしたポスト大災害サバイバルシティビルダー『Floodland』[PC(Steam/GOG)]の制作、および2022年11月15日に発売予定であることを発表した。本作は日本語テキストにも対応予定とのこと。

 本作では、人為的な要因による気候変動の影響で世界の海面が劇的に上昇した結果、悲惨な出来事が連鎖し、人類は新たな暗黒時代への突入を余儀なくされる。

 本日公開されたティザートレーラーでは、人類を何百年、何千年も後退させることになる大災害を導いた複数の事件について考察を行ない、現実とも深く結びつく本作の舞台背景を紹介している。

■ティザートレーラー

 本作は、『This War of Mine』を開発したKacper Kwiatkowski氏とGrzegorz Mazur氏が設立したポーランドのスタジオVile Monarchが制作を行なう。本スタジオは、現実世界の問題をゲーム内環境に反映させることを得意としているという。

Vile Monarch/Kacper Kwiatkowski氏のコメント

 「ゲームの世界でこれまで取り上げられていない事柄について話し合った時に、私とGrzegorzは『Floodland』のアイデアを思い付きました。そのひとつは“成熟したリアルなポストアポカリプス”で、ほかの作品では『The Road』や『Children of men』『The Walking Dead』などがありますが、最も近いものは『The Last of Us』だと思います。これらのタイトルのように、物語を介して現代世界の課題を議論させることが、とくにタイムリーかつ重要なことだと感じたのです。

 

 私たちは、ゲームに重要なテーマを語らせることは可能だと確信しています。また、インタラクティブな媒体であることから、単にメッセージを伝えるにとどまらないという、ほかのメディアにはないメリットもあります。

 

 『Floodland』の目標は、説教をするようなことではなく、選択や結果、責任感といった概念をさまざまな角度から探求することです。」

 本作では、水没した都市の郊外から開始し、遊牧民の小さなグループを率いて、地面(水たまり)から社会の再構築を目指す。

 具体的には、水に沈んだ都市の跡地を探索して資源を探し出したり、農業や漁業の基本技術を学んだり、沼地にテントを張って暮らしていたはぐれ者たちを活気ある町に呼び込んだりすることになる。

 プレイヤーは、新しい建物の建設やアップグレード、古い建物の再利用、「新しい」技術の研究(または古い技術の再習得)を通じて、直面する数々の難題を克服することができる。

 しかし、人は人、集落が大きくなればなるほど、そして居住者が増えれば増えるほど、社会的な問題が発生する可能性が高くなり、旧世界と同じような問題に直面する可能性もある。

 人類の残党を団結させるか、それとも分裂と孤立を選択するのか、集落をどのように管理するかが重要に。いずれにせよ、本作ではプレイヤーが明日の社会を形成することになる。

 『Floodland』はSteamおよびGOGにて、2022年11月15日発売予定だ。

 

【ゲーム情報】

タイトル:Floodland
ジャンル:サバイバルシティビルダー
販売:Ravenscourt
開発:Vile Monarch
プラットフォーム:PC(Steam/GOG)
発売日:2022年11月15日
価格:未定

Floodland ©2022 Koch Media GmbH. Published by Koch Media GmbH, Austria. Ravenscourt is a division of Koch Media. Developed by Vile Monarch. Floodland, Ravenscourt and their respective logos are trademarks of Koch Media GmbH. Floodland uses the Unity® Engine. "Unity", Unity logos, and other Unity trademarks are trademarks or registered trademarks of Unity Technologies or its affiliates in the U.S. and elsewhere. Other names or brands are trademarks of their respective owners.

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