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kintoneパートナーセレクション 第2回

基幹システムをkintoneで構築して中小企業を元気にしたい!

kintone上で完全動作する統合型ワークフローを開発したアイティーフィットのねらい

2022年08月03日 09時00分更新

文● 柳谷智宣 編集●MOVIEW 清水 写真●永山亘

提供: アイティーフィット

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kintoneの弱みを補う統合型ワークフローに注力

 現在、アイティーフィットはkintoneの「統合型ワークフロー」に注力している。kintoneのプロセス管理では実現できない複雑な機能を備えており、1ユーザー当たり月額300円から利用できる。

「kintoneは人から人にワークを渡す機能が弱いんです。アプリをまたいでタスクを投げられないので、ワークフローが必要になると考えました。「統合型ワークフロー」はkintoneと連携するワークフローシステムではなく、完全にkintone上で動作するワークフローという点が特徴です」(小沢氏)

 たとえば、稟議から支払いを行なうワークフローがあった時に、稟議アプリで稟議が通ってから、支払いアプリで支払いのレコードが登録される、という流れを構築しなければならない。そんな時、kintoneの標準機能では無理だが、「統合型ワークフロー」なら問題なく構築できる。

 1つのアプリで多段階ワークフローを組むこともできる。例えば、旅費精算で事前申請があり、その後、事後承認を行なうケースだ。事前申請で通ったものに対して、事後の申請を行なうという、1レコードの中で2回承認するケースにも対応する。

 「統合型ワークフロー」もアプリとプラグインで構成されているので、既存のアプリに設定することですぐに使えるようになる。中心となるのが「kwfワークフロー」アプリで、各種申請アプリからの申請が集約されるのだ。承認者は「kwfワークフロー」アプリを開くだけで、自分が承認しなければならない申請を一覧画面ですべてチェックできる。

kintoneを中心にした統合ワークフローの全体像

 kintoneのプロセス管理でも通知機能にすべての申請通知が届くが、様々な通知の中に埋もれてしまうこともある。「kwfワークフロー」アプリなら一覧画面で閲覧できるので迷わず作業できる。また、kintoneの標準機能では、操作履歴をCSVで出力することができないので、別の履歴アプリに記録しているのもポイントだ。これによりCSVで証跡を出力できる。これらが、「統合型ワークフロー」を開発するきっかけになっている。

「4年ほど前、お客様のシステムを開発している時に、監査法人から証跡が取れているかと言われたのです。ではGaroonを入れようとなったのですが、承認の証跡がCSVで吐き出せなかったので、監査法人からNGが出ました。上場を視野に入れていると、そんなところも支援する必要があります。そこで、kintone上で動作するワークフローを作ろうと考えたのです」(小沢氏)

 また、「統合型ワークフロー」ならシステムのメンテナンスコストを押えられるというメリットもある。もし、外部のワークフローシステムと連携する場合、従業員の役職が変わったり、アクセス権限がなくなったりしたときに、kintoneとワークフローシステムの両方をメンテナンスしなければならない。もしワークフローが複雑に組んである場合、メンテナンスが煩雑化し、変更漏れが起きる可能性がある。その点、「統合型ワークフロー」はkintoneの組織や役職の情報を利用しているので手間がかからない。

「クラウドサービスを組み合わせて使うのが当たり前になっていますが、その中でフローが止まってしまうことがあります。たとえば、kintone側では承認が下りているのに、会計システム側でその申請を上げるのを忘れていて、支払いが遅れてしまうといった具合です。クラウドを組み合わせているのに、動的に連携してないのです。そこの部分を統合型ワークローを使うことで、その次のワークまで起こしてしまう点が、ほかのワークフローシステムとは違う一歩踏み込んでいるところだと思います」(福住氏)

kintoneをすでに使っているユーザーからの問い合わせが多い

 アイティーフィットには現在、さまざまな業種、業界から問い合わせが寄せられているという。同業であるIT企業からも販売管理が欲しいと問い合わせが来ることもある。当然、ほとんどがkintoneをすでに利用している企業が多く、中には、アプリはある程度自分で作っていて、知見や技術が足りないので相談に乗って欲しいという問い合わせもある。いち早くkintoneでの基幹システム構築を手がけているアイティーフィットだからこその高い技術と豊富なノウハウが信用の礎となっているのだろう。

 最後に、今後の展望について伺った。

「以前はAPI連携や自動化、セキュリティなどを求められていたのですが、近年はkintoneと専門クラウドをつなげる際の業務の整理や、ワークフローによるルール化と可視化などが求められるようになってきています。そういった変化するニーズに対応していこうと考えています」(福住氏)

「お客様の内部統制や上場に対して、われわれの製品がお役に立てればと考えています」と小沢氏は締めた。

(提供:アイティーフィット)

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