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業界人の《ことば》から 第495回

大阪万博、パナソニックは「ノモの国」

2022年07月25日 11時30分更新

文● 大河原克行 編集●ASCII

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子供たちを「解き放て……」

 ゾーンは、内面世界の冒険をテーマに、物事の先入観を取り払い、多様な感性を解き放つ「解き放て、こころ」、フィジカルな制約を取り払い、自由な身体感覚を解き放つ「解き放て、からだ」、距離の制約を取り払い、遠くの誰かを思う想像力を解き放つ「解き放て、せかい」、自分の力に対する思い込みを取り払い、一人ひとりの可能性を解き放つ「解き放て、じぶん」とし、「常識や思い込みから解き放たれて、自分に秘められた可能性や天分を探す旅を体験してもらう。子どもたちに、自分にも、きっと何かできる、やってみたいと感じてもらえる場を提供する」とした。

パビリオンはノモの国と大地で構成する

 一方、「大地」では、子どもたちと共創する未来をテーマにした「解き放て、みらい」のゾーンを設置。ノモの国で見つけたことを語り合い、人と自然がお互いの可能性を広げていく未来を創造し、共創する場を目指すという。

大地の展示内容

 大地のエリアでは、パナソニックの技術も展示されることになる。

 ロボティクスやモビリティで自然を傷つけずに人の営みを広げる「人間拡張の技術」、微生物材料などの微小な生物たちとともに助け合う「バイオダイバーシティ」、創エネや蓄エネ、熱交換や断熱を通じて「自然の余剰エネルギーを生かす技術」、直物廃材由来剤利用や、未来の食により、自然の循環のなかにくらしを作る「オーガニックマテリアル」、センシングやAIなどによる「サイバーフィジカルシステム(CPS)」などの展示を予定しているという。

ペロブスカイト太陽電池の展示を予定している

 具体的な例としてあげたのが、開発中のペロブスカイト太陽電池である。

 ペロブスカイト太陽電池は、軽量化と高効率を実現した次世代太陽電池であり、従来の太陽電池では設置が不可能だった壁面やガラスなどにも設置できる。パナソニックグループでは、アートの感性を取り入れたフラクタル図形などをペロブスカイト太陽電池に活用。自然の葉のような「ペロブスカイトリーフ」を実現することで、これまでの太陽電池のように光を遮るのではなく、地表の直物や微生物にも木漏れ日を届けながら、発電できる環境を整え、人の営みも、自然の営みも豊かにする提案を行うという。

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