iPadはWi-Fi版とセルラー版が販売されています。Wi-Fi版のほうが価格が安いため、そちらを選ぶ人も多いでしょう。しかし昨今の通信料金の低価格化や、2枚目のSIMを安価に提供するキャリアの登場で、iPadもセルラー版を買ったほうが使い勝手はいいかもしれません。すでにWi-Fi版を買った人がセルラー版に買い替えるのも面倒です。
そこでWi-Fi版のiPadで4Gを利用できるようにするという、USB Type-C型のアダプターが出てきましたの紹介します。内部にLTEモデムを搭載しており、これを接続するだけでiPad単体で通信ができるようになるというのです。
中国のECサイトで見つけたこの商品、USB Type-Cの何かのアダプターにしか見えませんが、片側にはnanoSIMを入れるスロットを備えています。説明によると中国3大キャリアのSIM、中国移動、中国聯通、中国電信に対応しているとのこと。外部電源も不要でこれ単体で使うことができます。サイズは44×32×9mm、かなり小さいですね。重量は不明ですがそれほど重くはないでしょう。
使い方は簡単で、本体にSIMを入れ、iPadのType-C端子に接続するだけ。しばらくすると自動的に4G通信が始まるとのこと。内部にWi-Fiが内蔵されてホットスポット的に使うのと思いきや、Wi-Fi接続すら不要です。
詳細な技術は不明ですが、販売している会社のデモビデオなどを見ると、このアダプターはイーサネットアダプターとして働くようで、iPadに装着すると有線LANにつながっている挙動を示すようです。そして本来はイーサネットにつながる先が、セルラー回線のLTEで接続される、ということのよう。どんな変換をしているのか不明ですが、理論的にはたしかにこれなら挿すだけでネットにつながるのも納得がいきます。
なお対応はiPadOS/iOSだけではなく、Mac、Windows、AndroidそしてHarmonyOSにも対応するとのこと。ゲーム機なども利用できるかもしれません。
ちなみに同様の製品でUSB Type-A端子のものや、USBハブになったものも販売されています。USBハブタイプなら余ったSIMを入れておくだけで、いつでもどこでもネットにつながるわけです。なんだか夢のような製品ですが、中国では普通に売られているようです。
モデムはCat.4対応で最大下り150Mbps、上り50Mbpsに対応。電源は本体から供給するタイプの製品なのでこれ以上の性能を求めることは酷でしょう。
格安なWi-FiタブレットやノートPCもこのアダプタがあれば4G通信に対応できます。なお設定アプリなどは内容なので、APNなどデータ通信設定はプリセットしたものしか利用できないと思われます。そのため中国以外のSIMの利用可否は不明です。しかしなかなか便利そうな製品なので、技適を取って日本で正規販売してほしいものですね。
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