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こんな所までこだわるの!? GALLERIA(ガレリア)の品質向上の取り組みを徹底取材! 第6回

GALLERIAの瀧吉氏と永田氏、ASRockの原口氏、オウルテックの中村氏が品質へのこだわりを語る!

各社高品質へのこだわり話が止まらない! GALLERIAとその中身を担うPCパーツメーカーASRock、オウルテック座談会

2022年07月19日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集●八尋/ASCII

提供: サードウェーブ

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製造工場での品質管理をいかに徹底できるかが、品質向上のカギ

 どのメーカーの製品を採用するかどうかを決めるには、一定の品質基準を満たしているかどうかが重要だという。不良品が多くなると困ってしまうからだ。

 採用している部品の製造不良が起こる原因というのは、様々なものがある。例えば、間違った場所に部品を付けてしまう、扱い方が悪くて壊してしまう、検査で不良とわかっていたのに弾いていなかった、修理の仕方が悪かった、などだ。

 「工場には長く勤める人から最近仕事を始めた人まで、様々な人たちがいます。しかし誰もが一定の品質で製造できる工程づくりが重要になってきます。この代表的なものが「作業標準書」(SOP:Standard Operating Procedures)です。これは業務を知っている人にしかわからない文字だけの手順書ではなく、イラストや写真なども使い、それこそ子供が見ても内容がわかるようになっていることが確認できると、いい工場だなとなるわけです。これがさらに進むと、人力に頼らない製造工程、つまり機械による自動化になります」(永田氏)

一昔前までは、品質向上のために何かあればすぐに中国へ行っていたという永田氏

 実際、中国工場の自動化が一番進んでいるというのが、ASRockの原口氏だ。

 「とくにマザーボードは、パソコンパーツの中でも部品点数が多いパーツになります。部品点数が多いということは、それだけ製造不良の可能性が高くなるわけです。人によって品質が変わってしまうという製造リスクを考えると、自動化できるというのはメリットが大きいです」(原口氏)

部品点数が多いマザーボードだけに、ASRockではヒューマンエラーを極力避けるために工場の自動化を進めてきたのだという

 今の自動化は非常に進んでいて、当日製造する製品、台数を入力するだけで、あとはロボットが勝手に必要な部品を倉庫から持ってきてセット、製造が始まるというレベルだ。

 また、検査工程も自動化されていて、多方向の角度から写真を撮って、不良がないかAIで診断する、といったことが行なわれている。各種ICが斜めについていないかとか、部品がすべて載っているか、ハンダ不良がないかなどが、瞬時にわかるのだ。

 もちろん、手作業が必要な工程もあるため、すべてが自動化できるわけではないが、熟練度の差による品質の上下は、かなり小さく抑えられるのは間違いない。

 自社では工場を持っていないものの、現地会社への委託で自社開発品の製造を行なっているのがオウルテックだ。

 「どうしても工場によって差があるため、直接行って現地で確認するというのは大切です。とはいえ、毎回日本から行くのも難しいので、4年くらい前に深センにQC(Quality Control)専門の事務所を作りまして、そこから工程やラインのチェックをするようになりました」(中村氏)

オウルテックでも、工場へ実際に訪れて品質チェックを行なっているという

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