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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第125回

350万円超のハイエンドヘッドホンアンプ

ハイエンドポータブル最新動向、final、dCS、DITAなど注目機種が登場

2022年05月30日 13時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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システムで350万円を超すdCSのヘッドホン再生システム

 個人的に驚かされたのは、ハイエンドのDAC製品で知られるdCSがヘッドホンにフォーカスした新製品を発表したことだ。これはdCS LINAと呼ばれるシリーズで、3つのコンポーネントから構成される。

 まずヘッドホンアンプは本格的なバランス駆動に対応していて、各チャンネル2Wのハイパワー出力を可能にしている。ネットワークDACはdCS独自のリングDAC搭載で「expanse」というdCS独自の空間オーディオDSPを搭載している。最後はマスタークロックでクロックだけが独立している点がdCSらしい。ヘッドホンシステムでも気をぬかないという気概が感じられる。ただし価格はそれぞれ9100ドル(約115万5518円)、1万2750ドル(約161万8995円)、7300ドル(約92万6954円)とハイエンドらしい値段設定がされている。

 イヤホンでは先日のヘッドフォン祭で発表されたDITA Audioの「Perpetua」が正式発表された。PerpetuaはDITAの10周年を記念し、従来の「Dream」から一新した12mmの振動板や新開発ケーブルなどを採用。新しいフラッグシップ機だ。Dreamとは一味違った広大で滑らかなサウンドを特徴としていて、チタン製の丸みを帯びた筐体や凝ったパッケージ内容物なども注目の製品だ。価格は42万8000円で、直販サイトやフジヤエービックで6月10日から先行発売が開始され、他の店舗では6月24日から発売開始される。

 平面磁界型ヘッドフォンで知られるHIFIMANからはDAC内蔵型のヘッドフォンアンプである「EF400」の発売が案内された。EF400はDACにHIFIMAN独自のヒマラヤDACを採用、完全バランス構成、ハイパワー出力、デスクトップに置けるコンパクトなどの特徴がある。つまり鳴らしにくい平面磁界型ヘッドフォンのための強力なヘッドホンアンプをデスクトップサイズにまとめたものがEF400だ。平面磁界型ヘッドホンのためのアンプを考えていたリスナーに朗報となるだろう。価格は8万5800円で、発売は6月10日の予定だ。

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