今から7年ほど前に、国内でE Inkを採用した手書きデジタルデバイスが発売になって、すぐに衝動買いした。最初の商品は、10万円を超えるソニーのA4版デジタルペーパー(DPT-S1)だった。そして2018年に、後続機種のDPT-RP1を手に入れ、2019年に富士通が販売を始めたA5版の軽量な電子ペーパー、クアデルノを買った。
その後、Androidを搭載しクラウドストレージとの親和性の良いBOOXのデジタルペーパーBOOX Max 3やNova Air、Nova 3 Color、Nova Air Cなどを手に入れ、ほぼ国内外の著名な電子ペーパーデバイスはそのほとんどを使ってきた。
初めてBOOXシリーズを使って感動したのは、付属のデジタルペンが一切の充電を必要としないことだった。なにかにつけて面倒くさがりの筆者には、デバイス本体に加えてデジタルペンも充電が必要だというのは、耐えられなかった。過去に本体は満充電なのに、デジタルペンがバッテリー不足で使えなかったことが、何度もあった。
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ソニーの第1世代デジタルペーパー、第2世代デジタルペーパー、富士通の第1世代デジタルペーパーでは充電必須の重いデジタルペン(左)が標準だった。右側は富士通の第2世代クアデルノに標準付属する充電不要のワコムのEMR(電磁誘導)技術を採用したデジタルペン。たった8gで最高だ
初代のA5版クアデルノもGen2(第2世代)になって、ペンのテクノロジーをワコムのEMR技術(Electro Magnetic Resonance:電磁誘導方式)に切り替えたために、付属のデジタルペンも充電が不要となった。これによりバッテリーレスとなりペン自体の重さは、従来の16gからたった8gまでダイエットして、限りなく普通の木の鉛筆の重量に近づいた。
ワコムのEMR技術を採用したデジタルペンは、すでにいくつかのアナログ筆記具のブランドから発売されている。安くはないが、木の良さを前面に押し出した鉛筆的な雰囲気は最高だ。筆者も三菱鉛筆のHi‐uniや事務用鉛筆 9800、ドイツ・STAEDTLER(ステッドラー)のNoris(ノリス)のデジタルペンを発売以来ずっと愛用している。
今回、鉛筆スタイルのEMRデジタル鉛筆にドイツの筆記具メーカーであるLamy(ラミー)のベストセラー筆記具「AL-star」(アルスター)の「LAMY AL-star black EMR」が、加わった。駆け出し文具マニアの隅っこにいる筆者は、その弟分のサファリは何度も衝動買いして持っているので、先輩を迎える感じだ。今回、筆者は富士通クアデルノ Gen2用のオプション機器として購入した。
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