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上質を極めたG-SHOCK「MRG-B5000」誕生秘話 伝統から生まれる革新

2022年05月08日 10時00分更新

文● 山本 敦 編集●飯島恵里子/ASCII

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「磨き」を追求するために25点に分けられた「マルチガードストラクチャー」を構成するベゼルパーツ。ベゼルトップは、プラチナと同等の輝きを持つといわれるコバルトクロム合金「コバリオン」、ケースとベゼルには64チタンをベースとした高硬度のチタンを採用

ベゼルを25点のパーツから構成した理由

 MRG-B5000のプレミアム化は、複雑でありながらも堅牢性を併せ持つ理にかなった「構造」を探求することと、美しさと機能性の両方を備える「革新的な素材」を見つけ出すことの二正面作戦により進められた。

 「フルメタルのG-SHOCK、GMW-B5000は樹脂の造形をメタルで作ったユニークなモデルです。MR-Gはさらにメタルケースを隅々まで研磨したいと考えました」

 G-SHOCKのオリジナルモデルのデザインは、樹脂により成形されることを前提に描かれたものだ。素材をメタルに置き換えて実現するところまではGMW-B5000で達成できたものの、上質さを高めるためにメタルを磨く段階である困難に遭遇した。メタル素材の研磨板は凹面を磨くことができないため、複雑な凹凸を持つ形状のままでは磨けないのだ。

 そこでカシオの開発チームは、ウォッチのパーツを「細分化してから磨く」という驚くべき手法を考案し、MRG-B5000の開発に採り入れた。

 特にベゼルについては25点もの微細なパーツに分けてそれぞれを磨き、表面にコーティング処理をかけてから、手で組み立てるという大胆かつ繊細な手法を採用している。石坂氏が開発当時の苦労を次のように振り返っている。

 「細かく分けたパーツを組み立てて、G-SHOCKらしい優美なスクウェア形状になるのか、堅牢性を十分に保てるのかなど検討を重ねながら、構造の検討にも時間をかけてきました」

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