プロデューサーでは珍しい再就任、心境をインタビュー
MMORPG「ArcheAge」日本運営プロデューサーに“ルシP”石元氏が電撃復帰、率直な感想や今後の課題を聞いた
ゲームオンが運営する基本無料のMMORPG「ArcheAge(アーキエイジ)」は、冒険や戦闘といったRPGの基本的な要素はもちろん、農業や貿易、ハウジングといった生活系要素の充実に定評のあるオンラインタイトルだ。バリバリ戦闘する人がいたり、生産でのんびりお金を稼いだりと、多種多様な遊び方を楽しめるのが最大の特徴となっている。
そんなArcheAgeだが、最近日本運営プロデューサーが“くまき”こと熊木 麻由氏から新たな人物に交替した。その人物こそ、くまき氏の前に日本運営プロデューサーだった“ルシP”こと 石元 一輝氏だ。もともとプロデューサーだった方が一度タイトルを離れて、もう一度就任するというのは、あまり聞いたことがない珍しい話。そこで今回は、改めて就任した石元氏にインタビューを実施し、今の心境やArcheAgeを改めてどんなタイトルにしていきたいかなどを聞いてきた。
浦島太郎状態からの再出発
色々変わったが根本のよさはそのまま
──まずは、ArcheAgeという古巣に戻ってきた際の率直な気持ちをお聞かせください。
石元 一輝氏(以下、石元氏):初めに話がきたときはビックリしましたが、実は昨年の10月くらいから、プロデューサー交代の雰囲気が漂っていたので、決まったときはどちらかというとついに来たかという感じでした。また、本作はゲームの仕様が複雑で、覚えないといけないことも多いので、驚きよりも改めて身を引き締めていかないとなという焦りのほうが大きかったです。
──ArcheAgeから離れて戻ってくるまでの約2年間で、本作はどう変わったと思いますか?
石元氏:根本的なゲーム性は変わっていないですが、遊びの幅は広がったなと感じています。農業や勢力争いがメインだった気がしますが、そこからマップが増えてインスタンスダンジョンで強い敵にみんなで挑んだり、そのために装備を強くしたりというコンテンツも増えましたね。また、2年前と比べてPvPコンテンツも活発になっており、新しい遊び方も受け入れられているなと感じています。
また、これはプレイヤー視点になりますが、当時のArcheageから適性が2つ増えて14になっていて、復帰してからどの適性を使うかに悩みました。前は野生&弓でプレイしていたのですが、今は狂気&銃器もいいなと思っているので、弓と銃を使い分けています。
そのほか、ハウスフェアリーが家で自動的に作業してくれるようになったので、生活コンテンツをハウスフェアリーに任せて、自分は狩りにいくといったことができるので、昔と比べると時間の使い方が変わった方も多いのかもしれませんね。
──復帰前は別タイトルに携わっていたと思いますが、これからの運営で活かせそうだなと思う部分はありましたか?
石元氏:上位コンテンツが定期的に入るのはすごいなと思っていました。加えて、何よりも利便性の改善・調整という部分が優秀で、プレイヤーさんの「これ直してほしい」という部分がそのとおりに入ってくるというのも大きかったです。Archeageでも、ユーザーさんの声を可能な限りピックアップして、要望をしっかりと開発に提案して改善していきたいなと思っています。
──2年間ArcheAgeを離れて、あらためて気づいた本作の魅力はありますか?
石元氏:やはり、何もしていない時間がゲームとして成立しているのはすごい部分だなと。
──というと?
石元氏:例えばですが、自分が農作業をしているときにフラっと誰か来て、コミュニケーションをしてというような、コンテンツは何も消化していないけど生活要素として成立しているというのは、ほかのタイトルではなかなかないなと思います。
──そのほか、復帰して戸惑ったことなどはありますか?
石元氏:みたことのないUIが結構あったのは戸惑いましたね。UIの変更はパッチノートには記載されているのですが、わざわざ探さないといけない部分なので。実際に復帰した人も自分と同じ感覚になるだろうなというのは感じました。まさか自分が休眠復帰者になるとは思っていなかったですが、久々に復帰するプレイヤーさんもこんな感じだろうなというのは、戻ってきたことで初めてわかった点でもあります。そこで今は、復帰して感じたことをひたすらメモにとって、関係各所に投げ飛ばしています。
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