このページの本文へ

アラスカでオーロラ観測ロケットの打ち上げに成功=名大など

2022年03月29日 06時39分更新

文● MIT Technology Review Japan

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

名古屋大学や東北大学、電気通信大学などの科学者で構成する研究チームは、2022年3月5日に、米国アラスカ州のポーカーフラットリサーチレンジで、米航空宇宙局(NASA)の観測ロケット「LAMP」を発射。明滅するオーロラにロケットを命中させて、オーロラが光っている場所での電子や光、磁場の詳細な観測に成功した。

名古屋大学や東北大学、電気通信大学などの科学者で構成する研究チームは、2022年3月5日に、米国アラスカ州のポーカーフラットリサーチレンジで、米航空宇宙局(NASA)の観測ロケット「LAMP」を発射。明滅するオーロラにロケットを命中させて、オーロラが光っている場所での電子や光、磁場の詳細な観測に成功した。 「脈動オーロラ」と呼ばれる、数秒ごとに明滅するオーロラについては、発光層の広がりや、オーロラの瞬きと降り込む電子との関係などがいまだに解明されていない。研究チームは、「キラー電子」と呼ばれる、数百キロ電子ボルト以上の超高エネルギー電子が脈動オーロラと同一起源であるという仮説を立てており、今回の観測でそれを検証する。 研究チームは、3月5日午前2時27分30秒(現地時間)のオーロラ爆発に引き続いて発生した脈動オーロラに向けてLAMPロケットを発射し、脈動オーロラに突入して観測することに成功。初期的な分析からは、ロケット搭載の各観測機器が順調に稼働し、観測データを取得したことが確認された。今後の詳細な解析によって、脈動オーロラの変調機構、さらにはキラー電子との関係が明らかになることが期待される。

(中條)

カテゴリートップへ

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ