このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第337回
山根博士のグロスマレビュー
使いやすいサイズと「低価格」、OPPO初の折りたたみスマホ「OPPO Find N」を試す
2022年02月16日 12時00分更新
画面分割とフローティングウィンドウを試す
それでは次に、開いたときの広いディスプレーを活用できるアプリの画面分割表示などを見ていこう。設定画面などはタブレット同様に左側に各項目、右側にその内容を表示することができる。Gmailもおそらくこの表示ができるだろうが、OPPO Find Nは現時点では中国国内のみの販売でGMS(Google Mobile Services)は搭載されていない。なお、ディスプレー左上にもパンチホール式のフロントカメラが内蔵されている。画素数は外ディスプレー同様3200万画素と高画質だ。
アプリを開いた状態で、日本の指を使ってディスプレー上部から下部へとスワイプさせる。すると中央に黒い線が指の動きに合わせて降りてくる。指先をディスプレー下部までスワイプさせると、今使っているアプリが左側に表示される。
この状態で別のアプリを選ぶと、それが右側に表示され、2つのアプリを同時に利用できる。2つのアプリはディスプレー中央部分を左右にドラッグすることで、表示幅を約1/3と約2/3まで調整できる。横長サイズのディスプレーなので2つのアプリを表示していてもそれぞれ十分な幅があるため2つのアプリの同時表示も使いやすいと感じた。
またアプリはフローティングウィンドウ表示もできる。アプリを開いて、指先3本でアプリ画面をつまむように動かすと、サイズが小型化されディスプレー内の自由な位置に動かすことができる。ほかのアプリの上に表示することも可能で、ウインドウサイズも若干の調整が可能だ。ただし「画面分割+フローティングウィンドウ」と3つのアプリを同時には表示できない。
この他には本体を折り曲げた時にアプリ画面を上下(左右)に分割し、「表示エリア+コントロールボタン」のように使えるフレックスモードにも対応。現時点ではカメラなど一部アプリしか対応していないが、ビデオ配信系アプリなどが対応すれば使いやすそうだ。
Galaxy Z Fold3 5Gと比較する
折りたたみスマートフォンの代名詞と言えばサムスン電子のGalaxy Zシリーズだろう。同じ谷折り式の「Galaxy Z Fold3 5G」と外観を比べた。
閉じた状態では大きさはかなり異なり、Galaxy Z Fold3 5Gがかなり縦に長いことがわかる。Galaxy Z Fold3 5Gの閉じたときのサイズは約158.2×67.1×14.4~16mmで、横幅はだいぶ狭く縦に長い。ディスプレーは6.2型とOPPO Find Nより大きいが、解像度は2268x832ドット、アスペクト比は25:9と極端にワイドだ。
閉じた状態を横から見ると、OPPO Find Nに比べGalaxy Z Fold3 5Gはすき間がある。しかし、厚みを比べるとOPPO Find Nのほうが本体そのものに厚みがあり、Galaxy Z Fold3 5Gはすき間があるものの薄くすることで持ちやすいように工夫しているようだ。なお、重量はOPPO Find Nが275g、Galaxy Z Fold3 5Gは271gでほぼ変わらない。
そして本体を開くとGalaxy Z Fold3 5Gは約158.2×128.1×6.4mmとなり、7.6型2208x1768ドットのディスプレーが現れる。OPPO Find Nの厚み8mmと比べると違いがより際立つ。一方、ディスプレーは縦に長く、このままのスタイルでは動画表示は上下に非表示エリアが生じ、また画面分割表示も2つのアプリそれぞれが細くなってしまう。本体を90度回転させて横方向を長い表示にすれば使いやすいのだが、OPPO Find Nと比べひと手間かかってしまう。個人的には開けばそのままタブレット形状になるOPPO Find Nのほうが使いやすいと感じるところだ。
ヒンジ構造の差も比べてみると大きな違いがあった。OPPO Find Nは完全に閉じる水滴型ヒンジを採用しているが、ディスプレーの曲がる部分の径は大きめだ。一方、Galaxy Z Fold3 5Gは曲がる部分の径はかなり小さい。
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