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求人数が6万件を超えたPython 中高年のエンジニア未経験からPythonプログラマーに挑むには

2022年02月15日 09時00分更新

文● 一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 代表理事 吉政忠志 編集●MOVIEW 清水

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 こんにちは、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会(以下、当協会)の代表理事の吉政忠志です。お陰様で、Python 3 エンジニア認定試験(以下、Python試験)は年間で1万人強の受験を頂き、経済産業省ガイドラインであるITSSのISVマップにも登録され、大変な人気になっています。

 さらに、Pythonの求人数がついにIndeed Japan集計で6万件を超え、C言語系に追いつきました。上位のJava、PHPに追いつくのも時間の問題という感じです。

 2022年1月集計のIndeed Japanのデータを見てみるとこんな感じです。

 かなり増えた感じです。そんな人気のPythonということで、中高年の方が未経験からPythonプログラマーとして生計を立てたいという方が増えてきたようで、セミナーで登壇をすると質問をいただくようになりました。

 そこで、あくまで個人的な見解として思っていることを書いてみようと思います。ちなみにここに書かれている内容を100%忠実に実行したからと言って確実に就職ができるわけではありません。そんな方法はありません。あくまで確率を上げる方法としてお考え下さい。

「プログラミング未経験で就職できますか?」という質問

 最近就職に関連するようなセミナーにも呼ばれるようになり、様々な意見をいただきます。割と最近、Pythonを習得してプログラマーとして仕事を始めようとされている中高年の方が増えている印象です。プログラマーとして転職を考えている方もいれば、副業としてプログラマーを考えている方もいます。

 思い立ったが吉日で、チャレンジすることに年齢は関係ないと思いますので、Pythonプログラミングで仕事をしたいと思う方はぜひチャレンジしていただきたいと思っています。

 ちなみに、プログラミング未経験からPythonを習得してプログラマーなりたいと思う方が多い背景として、前述の通り求人数がかなり増えていることや人工知能や機械学習、ビッグデータにインフラ関係のカスタマイズなど今まさに拡大し、今後も大きな市場が期待されている分野でPythonが中心的に扱われているなど、将来が明るい分野であることなどがあります。さらに企業側も人が取れないこともあってか、未経験の求人数が全体の1/4を占める状況になっており、未経験者の方がPythonの仕事の経験を積みやすい状態になっています。

 そういうこともあって、Python関連の就職に関するセミナーに登壇すると、「中高年でプログラミング未経験ですが、就職できますでしょうか?」や「プログラミング未経験ですが、Python試験に合格したら就職できますでしょうか?」という質問をいただくようになりました。

 ここで注意していただきたいのは、Python未経験の求人が多いからといって、企業が未経験者を求めているわけではないということです。未経験で入社いただいた後、育っていくことを期待して採用したいというのが本音のはずです。そう考えた場合、企業が採用したいのは以下のような人材かもしれません。

・一緒に仕事をしやすい人物

・成長が期待できそうな年齢の若い人物 (本音だと思います)

 一緒に仕事をやりやすいというのはおそらく以下のような定義である気がしています(さまざまな意見があると思います)。

・饒舌でなくてもコミュニケーションが取れる方

・時間や納期を守る方

・報告や相談、連絡のタイミングがちょうどいい方(いわゆる報連相のこと)

・不潔でない方

・和を乱さない方

 中高年の方とは仕事をしたくないとは思っていないと思いますが、今後の伸びしろについて若い人に軍配が上がるケースが多いと思うのです。

 とどのつまりは今後の成長が期待される若者が未経験でも就職しやすいという話ではあるのですが、ここからが本題です。では中高年の方が未経験でPythonの仕事に就けないか?と考えれば、次のような方法であれば確率が上がるのではないでしょうか。

中高年は「経験というノウハウ」を武器にするのも一つの手

 幸い、Pythonの適用範囲は広く、ちょっとしたプログラムで業務改善をするようなことも可能です。そこにプログラミング未経験の中高年の方がPythonで仕事を得やすくなるチャンスがあると思っています。たとえば中高年の多くの方はプログラミング未経験でも、今まで働いてきた分野でのノウハウがあるはずです。そのノウハウを強みにして、業務改善や業務請負の仕事を展開し、そのツールとしてちょっとした業務改善プログラムをPythonで作るというのはいかがでしょうか?

 軸足を自分の得意分野において+アルファのPythonという感じです。とはいってもPythonもそんなに甘くはないので、やるならしっかりと勉強して経験を積まないといけないと思います。

 中高年でプログラミング未経験の方がプログラマーで就職を目指そうとするといろいろハードルがあります。若いころから頑張っても大変な分野なので、中高年から始めればそれなりの覚悟が必要です。そこで、今まで培ってきたノウハウを前面に打ち出したうえで、「Pythonや各種ツールを使って簡単な業務改善プログラムも作れます」、とアピールするのがいいと思った次第です。このアピールであればPython未経験者でもPythonを活かした仕事ができそうに思えます。副業で同じことを実践してもいいですしね。そのうえで、Pythonを理解している証明としてPython3エンジニア認定試験を活用いただけると幸いです。

 今回も個人的な意見を書きましたが、いかがでしょうか? この方法で全ての未経験者がPython関連の就職ができるわけではありませんが、自身の強みで勝負することで、活路が開きやすくなると思います。少しでも参考になった方がいれば幸いです。それでは今回はこの辺で。

執筆者:吉政忠志

一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 代表理事。その他、PHP試験、徳丸試験、KUSANAGI試験、Rails試験、Pythonによるネットワークの自動化試験を主宰。その他、大手企業を中心にマーケティングアウトソーシングを提供する吉政創成株式会社の代表取締役を兼任

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