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アマゾン オーディオブック「Audible」定額聴き放題、高橋一生が「騎士団長殺し」

2022年01月27日 11時00分更新

文● 太田百合子 編集●飯島恵里子/ASCII

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ラウンドテーブルでメディアからの質問に応じるAudible事業部 ビジネス・アフェア カントリーマネジャーの逢坂志麻氏(右)と、同シニアコンテンツリーダーのキーリング・宮川もとみ氏(左)

聴き放題は変化するニーズに応えるため
日本はまだ伸びしろがある

 メディア向けに開催されたラウンドテーブルで、アマゾンジャパン合同会社 Audible事業部 ビジネス・アフェア カントリーマネージャーの逢坂志麻氏は、新しい聴き放題サービス導入の背景について次のように説明した。

 「ライフスタイルやワークスタイルの変化で、オーディオコンテンツの楽しみ方も変化しています。以前は通勤などの移動時間が一番多いユースケースで、20~40代の男性がコアユーザーでしたが、最近では家事をしながら、リフレッシュタイムに、眠る前に……など、自宅で楽しむ人や女性ユーザーも増えています。全体にリスニング時間も長くなっている一方で、いろんなコンテンツを聴きたいというニーズも高まっていることから、そうしたお客様のニーズにあった形で、コンテンツを提供したいと考えました」

 Audibleの会員数は、オーディオブックをコインで購入できるシステムを導入した、2018年8月から昨年12月にかけて約4.5倍に拡大していると逢坂氏。それでもオーディオブックが広く普及している欧米に比べると、「まだ歴史が浅いこともあって、認知が進んでいない。それだけに伸びしろがある」と言い、聴き放題とすることで、サブスクリプションサービスに慣れている若年層など、これまでAudibleがリーチできていなかった層にも楽しんでもらえるようになるのではと期待を寄せる。月額料金を1500円の据え置きとしたのも「より多くのコンテンツを、より多くの人に聞いてもらい、価値を感じてもらえるようにしたかったから」だという。

 一方で足下では、米Spotifyがオーディオブックの配信会社を買収。アップルが定額サービスを開始するのではとの噂も広がるなど、オーディオブックを巡るライバルの動きも気になるところだ。逢坂氏は今回のリニューアルにそうした外的な要因は関係ないとしながら、「いろんな会社がオーディオコンテンツに力を入れていくのは良いことで、全体として盛り上げていければと思う。ただ我々はあくまでもお客様の声を聞いて、何をすべきかということを第一に考えていきたい」と話した。

 なお1月27日以降、既存会員はそのまま新プランに移行され、自動的に聴き放題の対象が広がることになる。今後、コインの付与はなくなるが、すでに付与されたコインは発行日から起算して6ヵ月間の有効期限日までは利用可能だ。新たに聴き放題の対象となるオーディオブックでは、特にニーズの高い日本語タイトルの約95%がカバーされる。Audible事業部 ビジネス・アフェア シニアコンテンツリーダーのキーリング・宮川もとみ氏によれば、残りの5%には原作が外国語など、権利関係が複雑で交渉に時間を有するものが含まれているという。

 Audibleでは「できるだけ多くのコンテンツを聴き放題の対象にしたい」と考えていて、100%に近づけられるよう引き続き努力していくとのこと。また、オリジナルのオーディオエンターテインメント作品、オリジナルポッドキャスト番組の充実に加えて、出版社の協力のもと、新作タイトルをできる限り早くオーディオブック化する取り組みや、オーディオファースト作品にも、引き続き注力していくと語った。

 

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