忘れると大変な控除手続きを簡単に

「ふるさと納税」の便利な制度「ワンストップ特例制度」をお教えします!

文●綿谷禎子 編集●金子/ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

「ふるさと納税」で確定申告が必要なワケ

 「ふるさと納税」は全国の都道府県や市区町村の自治体に寄附することで、その寄附額を所得税と住民税から控除してくれる制度(自己負担額の2000円を除く)。しかも寄附した自治体からはお礼としてその地域の特産物がもらえるという、とても魅力的な制度です。

 「ふるさと納税」をすると、寄附した自治体から「寄付金受領証明書」が届きます。その書類を添えて確定申告することで、ふるさと納税を行った年の所得税が還付され、翌年度分の住民税が減額されます。

 詳細は総務省の「ふるさと納税ポータルサイト」などで説明されていますが、「ふるさと納税」の寄附額を所得税と住民税から控除するために、寄附額や寄附先などを確定申告で申請する必要があるのです。

ふるさと納税の手順(総務省「ふるさと納税ポータルサイト」より)

「ふるさと納税ワンストップ特例制度」とは?

 確定申告は自営業者の場合、毎年行いますが、サラリーマンなどの給与所得者の場合、会社の年末調整で済むケースがほとんど。「ふるさと納税」の申告のためにわざわざ確定申告をするのは少し手間かもしれません

 その利便性を考えて、2015年4月に、確定申告を行わなくても「ふるさと納税」の寄附金控除が受けられる、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」という仕組みが新たに追加されました。

「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が適用される場合の手順(総務省「ふるさと納税ポータルサイト」より)

 この特例制度の対象となるのは、確定申告が不要な給与所得者で、「ふるさと納税」を行った自治体が5つ以内の場合。5自治体以内であれば、同じ自治体に何度「ふるさと納税」していても構いません。ただし、「ふるさと納税」した納税先の各自治体に、必要書類を提出する必要があります。なお「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を利用した場合、自己負担額の2000円を除いた控除額の全ての額が住民税から控除されます。

「ふるさと納税ワンストップ特例制度」の申請方法

 この特例制度を利用する場合、納税先の各自治体に必要書類の提出が必要です。その書類の1つが下の「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」です。この申請書は寄附する時に申請することで、各自治体から郵送してもらうことができます。また、申請書をダウンロードして、印刷して用いても構いません。

「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」のフォーマット(クリックで拡大します)

 「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」は総務省のサイト(https://www.soumu.go.jp/main_content/000397109.pdf)からダウンロードできるほか、「ふるさとチョイス」などの「ふるさと納税サイト」からダウンロードできることもあります。申請書には提出日、住所、電話番号、名前、マイナンバー、性別、生年月日のほか、寄附をした年月日、金額などを記入します。

 申請書を見ても記入方法がよく分からない方は、例えば「ふるさとチョイス」に記入例付きの解説がありますので、そちらを参照する方法もあります。

 この申請書に必要事項を記入したら、次の組み合わせの本人確認書類を添えて、寄附した翌年の1月10日必着で寄附先の自治体に郵送します。同じ自治体に複数回、「ふるさと納税」をした場合、その回数分の申請書が必要になるので注意してください。

マイナンバーカードを持っている場合 通知カードを持っている場合 マイナンバーカードも通知カードも持っていない場合
マイナンバーカードの両面コピー 通知カードのコピーとマイナンバーが記載されている住民票の写し マイナンバーが記載されている住民票の写し
>運転免許証、運転経歴証明書、パスポート、身体障害者手帳、精神障害者保健福祉手帳、療育手帳、在留カード、特別永住者証明書のいずれかの本人確認書類のコピー(写真、氏名、生年月日、住所がわかること)

 この申請を行った後に転居するなど、提出した申請書の内容に変更があった場合は、ふるさと納税を行った翌年の1月10日までに、同じく納税先の各自治体へ変更届出書を提出する必要があります。

確定申告をする場合の便利なサービス

 「ふるさと納税ワンストップ特例制度」は確定申告が不要な給与所得者が対象になります。それ以外の自営業者などは、確定申告が必要です。また、該当する給与所得者でも、ふるさと納税を行った翌年の1月10日までに必要書類を各自治体に送らなかった場合、確定申告が必要になります。

 ただマイナンバーカードを持っていれば、確定申告をパソコンやスマートフォンから行うことができるなど、申告が便利になっています。また、クレディセゾンが運営する「セゾンのふるさと納税」では、令和3年度の寄附分から、その年の寄附を1つにまとめた電子データ「寄附金控除に関する証明書」を発行することができます(2022年1月より開始予定)。

 本来の確定申告では寄附した回数分の「寄付金受領証明書」が必要になりますが、「セゾンのふるさと納税」で寄附した場合は書類が1枚にまとまるので、年間に多くの「ふるさと納税」を行う人にとっては、手続きがとてもラクになります。

「セゾンのふるさと納税」の「寄付金控除に関する証明書」(「セゾンのふるさと納税」サイトより)

 2008年からスタートし、徐々に制度が改正されることで、使いやすい便利なサービスになってきた「ふるさと納税」。まだ利用したことがない人は、一度、利用してみるとその魅力がわかると思います。

この記事の編集者は以下の記事もオススメしています

過去記事アーカイブ

2022年
01月
03月
2021年
04月
06月
07月
09月
11月
12月
2020年
07月