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5kVA単相UPSでクラス最小・最軽量、無償5年保証と最大10年のバッテリー期待寿命も実現

シュナイダー、リチウムイオン電池採用「Smart-UPS Ultra 5kVA」発表

2021年11月24日 11時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 シュナイダーエレクトリックは2021年11月24日、単相UPSの新製品「APC Smart-UPS Ultra 5kVA」を発表した。同社5kVAクラスのUPSとして初めてリチウムイオンバッテリーを採用し、従来の鉛バッテリーモデル比で約2分の1の重量、3分の2の筐体サイズを実現。またバッテリー期待寿命も従来比2倍の最大10年としており、メンテナンス負荷も低減している。国内では12月24日から提供を開始する。

シュナイダーエレクトリックが発表した新製品「APC Smart-UPS Ultra」の特徴

 Smart-UPS Ultra 5kVAは、常時インバーター方式/200V入出力で5000VA/4600Wの高出力に対応した単相UPS。本体は2Uサイズで、最大10台の拡張バッテリーパックを接続できる。ラックマウント/タワー設置の両方に対応する。

 大きな特徴が、同社の5kVAクラスで初めてとなるリチウムイオンバッテリーの採用だ。鉛バッテリーを使用した同クラスUPS(Smart-UPS SRT)と比較して、33%の小型化(3U→2U)と47%の軽量化(57kg→30kg)を実現しており、同一ラックに収容できるサーバー台数を増やすことができる。

 またバッテリー期待寿命を2倍に(5年→10年)、標準製品保証を2.5倍に(2年→5年)に延長しており、管理者によるメンテナンス負荷も低減する。

Smart-UPS Ultra 5kVAと鉛バッテリーの同クラスUPSとの比較

 加えて、同製品はクラウド監視ツールの「EcoStruxture IT Expert」やシュナイダーによる運用監視サービス「EcoStruxture Asset Advisor」にも対応し(いずれも有償サービス)、リモートからの監視による障害の抑止や障害対応の迅速化、自動アラートなども実現する。

 これらの特徴から、シュナイダーでは特にIT管理者が不在、ラック設置場所の床耐荷重も低いようなエッジ環境への設置時におけるメリットを強調している。

シュナイダーによる試算(Smart-UPS+拡張バッテリーパック1台構成)。床耐荷重の低い場所でも、ラック搭載サーバー台数を増やせる

 シュナイダーは今年のダボス会議で発表された「Global 100 Most Sustainable Corporations in the World(世界で最もサステナブルな企業100社)」で1位に選出されており、今回のSmart-UPS Ultraシリーズについても「単相UPSのあるべき姿を再定義するもの」「この新製品の発売により、レジリエンスとサステナビリティを推進し、次世代の環境を守ることにも貢献する」と述べている。

 なお同社では、Smart-UPS Ultraシリーズの別容量クラス製品についても順次発表していく計画だ。

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