第8戦・追走 中村選手2連勝
復活の藤野選手4位入賞
午後に始まった追走トーナメント。川畑選手の初戦の相手は末永直人選手です。
ベテラン同士の戦いです。末永選手先行の1本目、コーナーの侵入からキッチリと末永選手にくっつくことができた川畑選手。
特に最初の高速コーナーの後追いは見事なもので、久々の川畑選手らしい寄せ方です。先行する末永選手の得点97点に対し、川畑選手は95点の走りに後追いポイント7の102点。5ポイントのアドバンテージです。
ですが、ピットに戻りボンネットが開けるメカニック。どうやらエンジンが本調子のようではないようです。メカニックがチェックした後、再びスタート位置へ。
川畑選手は先行として、綺麗な走りで得点を稼がなければなりません。何よりゾーンを外すなどのミスは命取りになります。ミスのない走りをするのですが、得点は思ったほど伸びず95点。いっぽう末永選手は同じく95点の走りに対して、後追いポイント6.5を獲得。これにより1.5ポイント逆転され、川畑選手のベスト16敗退が決定しました。
藤野選手初戦の相手は、同じTOYO TIRESユーザーである松井選手。ベテラン同士の戦いです。
最初のコーナーで戻しがあり得点に響きそう。ですがその後、終始松井選手にピタリとつけて後追いの得点を稼いでいきます。松井選手の走りも前日までとはうってかわり、本来の走りに。松井選手99点に対して、藤野選手は95点の走りに後追いポイント7.5の102.5点。3.5点のアドバンテージを得ます。
寄せようとする松井選手に対して、綺麗な走りをしながら引き離しにかかる藤野選手。終始寄りきるまでには至っていません。藤野選手97点の走りに対して、松井選手は96点の走りに、後追いポイント2.5で98.5。2ポイント差で藤野選手が勝利し、ベスト8に進みます。
ベスト8の相手は高橋和己選手。前日はマシンセッティングの影響により敗退してしまった相手だけに、ここで本来の走りをみせつけたいところ。藤野選手先行の1本目、調子を上げてきているのか、今大会イチの走りを魅せます。それに対して高橋選手は近づくことが難しい様子。藤野選手97点の走りに対して、高橋選手は96点の走りに後追いポイント3点の99点。2ポイントのアドバンテージは無いに等しいといえます。
終始ピタリとつける藤野選手に対し、プレッシャーを感じたのか高橋選手はゾーンを外してしまいます。また高橋選手は藤野選手よりも早いタイミングでドリフトを始めている様子。これにより藤野選手は合わせやすくなっているようです。高橋選手の走りは97点でしたが、ソーン外しの減点が2点で95点。これに対して藤野選手は96点の走りに6.5点の後追いポイントが加わり102.5点。見事ベスト4進出をはたします。
ベスト4の相手は昨日の優勝者である中村直樹選手。中村選手先行の1本目、覚醒したのか藤野選手は終始ピタリとつけていきます。特にセクター2は見事なものでしたが、出口で少しハンドルの戻りがあったようにも。中村選手の走り97点に対して、藤野選手は94点の走りに後追いポイント7.5点の101.5点を記録。点数は高いのですが、アドバンテージ4.5は安全とはいえないところ。
藤野選手先行の2本目。逃げる藤野選手に対して、中村選手はさらに上を行くかのような走り。あまりに近すぎて接触するほど! ぶつかっても行く先行の藤野選手に対して、ひるまずに寄せ続ける後追いの中村選手。見事な走りをみせた藤野選手に、中村選手がいい意味で引っ張られたともいえる、まさにD1史に残る名勝負となりました。先行する藤野選手は98点の走り。それに対して中村選手は96点の走りに10.5の後追いポイントで、ここまでで最高の106.5ポイント。これにより203.5対199.5と逆転されて藤野選手の敗退が決定。単走順位の結果から4位となりました。
決勝は末永正雄選手と中村選手の対戦。末永選手後追いの1本目、末永選手はスタートをミスして離れてしまい後追いポイントがわずか1。中村選手は終始末永選手を圧倒し、後追いでは後追いポイントフルマークの12点を獲得するほど! 結果中村選手の2連勝となりました。3位は横井選手が入り、チャンピオンシップ争いは中村選手と横井選手に焦点が絞られそう。また単走チャンピオン争いも中村選手と末永正雄選手の争いとなりそうです。
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