ポイントのようにデータ容量をもらえる「ギガ活」
povo2.0で注目すべきもう1つの独自要素が「ギガ活」です。au PAYを使って対象店舗で買い物をした人にデータ容量(ギガ)を付与するサービスとなっており、たとえば500円以上の買い物で300MBのデータがもらえるようです。
これは「ポイ活」のデータ容量版といえるでしょう。サービス内容や料金が似たような水準なら、ポイントの有無で行動を決める人が増えており、ポイ活はマーケティングに広く利用されています。
とはいえポイントもタダではなく、何らかの原資が必要です。たとえば航空会社のマイレージプログラムはどうしても生まれる空席を活用しています。どうせ誰も乗らないなら特典航空券で乗ってもらい、宿泊など別の売上につなげていくという合理的な発想です。
携帯キャリアにとって「空席」に相当するのがデータ帯域の余剰分と考えられます。これまでは捨てていた余剰分に「ギガ」という分かりやすい名前を付け、ポイントのように付与することで、あたかも無から有を生み出すかのように価値を作れるわけです。
povo2.0はギガ活のパートナー企業も広く募集しています。ポイントを中心としたマーケティングでは楽天が先行してきましたが、それとは違う方向から経済圏を作り出そうという試みは興味深いものがあります。
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