基本プレイ無料やマルチプラットフォームなど、進化を遂げた注目のサッカーゲーム

「ウイイレ」から「eFootball」へ! KONAMIの新作サッカーゲーム「eFootball 2022」メディア向け体験会レポート!

2021年09月16日 13時00分更新

文● 馬波レイ 編集●ジサトラハッチ

 KONAMIは9月3日、9月30日にリリース予定の新作サッカーゲーム「eFootball 2022」のメディア向け体験会を実施した。これまで「ウイニングイレブン」の名称で多くのサッカーゲームファンに親しまれてきたシリーズが、基本プレイ無料やマルチプラットフォーム(PlayStation 5、PlayStation 4、Xbox Series X|S、Xbox One、Windows 10、Steam、Android、iOS)など、大きな変革をもって生まれ変わるわけだ。本記事では、体験会やプロデューサーへのインタビューにて判明した詳細をお伝えする。

進化を遂げたefootball 2022の魅力とは?

 まずは体験会に先立ち、本作のプロデューサーである木村 征太郎氏(以下、木村氏)と、そしてプロゲーマーのレバ選手、ちょぶり選手による実演を交えながら、本作のプレゼンテーションが行なわれた。

本作のプロデューサーである木村 征太郎氏(中央)、「ウイイレ」プロゲーマーとして名高いレバ選手、ちょぶり選手によるプレゼンテーション。司会進行はゲームキャスターの岸 大河氏

 本作は新たなサッカーゲームエンジンを採用しているが、もっとも意識した点は「ボール5メートル周辺の1vs1の駆け引き」であると木村氏は説明。そのため、ボールタッチに強弱をつけられるよう、ボールの蹴り出しやスピードが、アナログ操作でコントロール可能になるという。

「従来作よりも滑らか、かつ自由自在にドリブルができる」(レバ選手)ということで、実際のサッカーにより近い動きができるようになるという。また、発動までは時間がかかるが"タメて蹴る"操作を取り入れたことで、鋭いパスやシュートも可能になっている。

 ボールを触らない駆け引きとして、ボールを受ける際により自由に動けるようになった。また、ドリブル中でも緩急のコントロールやボディフェイントの操作性が向上。「1vs1でドリブルをかわすのは難しかったが、簡単なコマンドで(身体を左右に振るといった)フェイントを掛けられる」(ちょぶり選手)と、1vs1の攻防の臨場感がさらに増すことになりそうだ。

 ディフェンス面としては、相手のパスやシュートをブロックして奪える。ボタンを押しっぱなしするだけの簡単操作なので、うまくボールカットできれば一転してチャンスを生み出せる。また、相手のドリブルを身体を使って止めるといったことも可能だ。ファウルの危険は伴うが、フィジカルが強い選手の活躍の場が増えて、チーム編成の選択肢が増すことだろう。

 これら以外にも、1vs1の攻防ではカメラが選手にズームするようになったり、チーム戦術やAIが強化されたり、選手のモーション(動き)にリアルさが増したりと、多数の変更点が用意されており、ブランドを一新するに相応しい内容となっている。

イニエスタやピケをアドバイザーに迎えてヒアリングした内容もゲームに反映されているという

eFootball 2021の操作方法

 体験会後には、メディア同士によるミニ大会も実施。参加したグループはサッカー専門メディアが多かったせいか、なかには新機能のパワーシュートを使いこなすプレイヤーもいるなど白熱の展開に。編集部のジサトラハッチの様子はというと、一回戦スコアレスドロー、2回線はごっつぁんゴールの一点で逃げ切ると攻め手に掛けた低空飛行。「ディフェンスで出来ることが増えた分、従来の操作に慣れた人は、割と驚くかも」とジサトラハッチ。

eFootball 2021を操作する編集部のジサトラハッチ

 最後に、本作のプロデューサーである木村氏のインタビューにて、気になる点を聞いてみた。

コナミデジタルエンタテインメント 木村 征太郎氏にインタビューを実施

――基本無料プレイを採用した理由は?

木村氏:一番の理由は市場の大きな変化です。前作発売後から次世代ゲーム機の発売時期に向けて新たなサッカーゲームエンジンを開発していたところ、フリー・トゥ・プレイ(Free to Play)市場が育ってきたことで、従来のパッケージ販売から基本無料タイトルへと大きくスタイルを変えました。

 また、家庭用ゲーム機だけではなく、本作からはスマートフォンやPC版とのクラスプラットフォーム対戦も可能となる予定で、eスポーツに参加いただける方をなるべく増やすためにも基本プレー無料としました。

 ブランド名を「eFootball」と改めたのも、あらゆるものが一新して大きく変化したということを表明するためです。日本と海外で異なっていたタイトル名をグローバルで統一するのも理由のひとつです。

――従来のウイニングイレブンと比べると、基本操作方法は変わらないまま、選手の動きなどの手触りがガラッと変わった印象です。

木村氏:新しいサッカーゲームエンジンを作るうえで、ほぼイチから作り直しています。ゲームコンセプトのひとつ“1vs1の攻防の進化”を高めるために、必要な機能や操作を取捨選択しながらエンジン制作を行なった結果、現在の形となりました。

――たしかに選手同士の駆け引きがよりリアルになった印象です。

木村氏:そうですね。そこはサッカーゲームの醍醐味のひとつで、プレイはもちろんのこと、見ていて楽しく思ってもらえるよう意識してこだわりました。

――Rスティックだけでボディフェイントが出るようになったことで、ちょっと操作に戸惑いました

木村氏:操作に関しては慣れですね。そこはプロゲーマーの皆さんを含めて一旦 リセットで、同じ地点からのスタートになります。

――過去作では選手エディット機能などさまざまなモードがありましたが、そうした機能は今後実装されるのでしょうか?

木村氏:基本的には、過去のウイニングイレブンシリーズで楽しめた遊びはすべて実現しようと思っています。マスターリーグについては、すべてのプラットフォームで追加購入していただけるようにします。エディットについては今後の無料アップデートで追加予定です。エディット選手がオンライン対戦で使用できるかなどは、今後の検証次第になると思います。

――クロスプレイが実装されたということは、すべてのプラットフォームで同じ遊びが楽しめるのでしょうか。PC版だと表示能力がアップしたり?

木村氏:遊びの部分については、基本的にどのデバイスでも同じになります。描画に関してはUnreal® Engine4を使っていますので、そこでの表現力の違いはあります。PC版では高解像度や高フレームレート、HDRといった部分を実現していこうと考えています。

――HDRが実装されたら、夜のスタジアムとかのライティングが映えそうです。

木村氏:そうですね。HDRについてはほぼ完成しているので、遠くない時期にアップデートに盛り込めると思います。

――ありがとうございました。

【ゲーム情報】

タイトル:eFootball 2022
ジャンル:サッカー
販売:KONAMI
プラットフォーム:PlayStation 5/PlayStation 4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Windows 10/Steam)/Android/iOS
発売日:2021年9月30日予定
※モバイル版は今秋配信予定
価格:基本プレイ無料(アイテム課金制)

"eFootball"、"e-Football"、"eサッカー"、"e-サッカー"および"eFootballロゴ"は、株式会社コナミデジタルエンタテインメントの日本およびその他の国と地域における登録商標または商標です。

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