PayPayが発表した中小店舗向け手数料の有料化をきっかけに、コード決済各社が1年間無料化を相次いで発表しました。経済再開を見据えて各社が準備を進める中で、「スーパーアプリ」を巡る競争がますます加速しそうです。
PayPay「有料化」は絶好のチャンスか
コード決済で先頭を走るPayPayは、3年間無料だった中小店舗向け決済手数料を有料化します。そのタイミングを狙って、他社が次々と対抗策を打ち出してきました。
楽天ペイは年商10億円以下の新規加盟店を対象に手数料の1年間無料化を発表。au PAYは「既存加盟店を含める」、d払いは「新規加盟店のみ」と違いがあるものの、すでに実施していた手数料無料キャンペーンを1年延長しました。
au PAYやd払いのキャンペーン対象に企業規模の指定はないものの、利用客がお店のQRコードを読み取る方式が対象とのことから、実質的には中小店舗を対象とした施策といえます。
大手の事業者が自前のシステムを導入する一方、これらの中小事業者はキャッシュレス化が遅れていました。そこにPayPayは3000人規模の営業部隊を投入し、全国に加盟店を広げてきたわけです。
こうして開拓した加盟店はPayPayのアプリ上に公開されています。コード決済についての理解もあり、説明の手間を省けます。競合他社にとっては簡単に加盟店を取り込む絶好のチャンスといえるでしょう。
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