サムスン電子のこの秋冬のフラッグシップモデルとして、2種類の折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold3 5G」と「Galaxy Z Flip3 5G」がグローバル市場でまもなく発売となります。日本での登場時期はまだ未定ですが、東京・原宿にあるサムスンのショールーム・体験ストア「Galaxy Harajuku」では両機種の展示が始まっています。
一方、海外各国でも8~9月の発売に向け、サムスンストアや家電量販店で展示が始まっています。今回はITジャーナリスト富永彩乃氏の協力を得て、Galaxy Z Fold3 5Gに搭載されている「アンダーディスプレーカメラ」の自撮り性能も試してみました。
まずはGalaxy Z Fold3 5Gを見てみます。開くと7.6型、閉じると6.2型のディスプレーサイズは前モデル「Galaxy Z Fold2 5G」と変わっていません。しかし、新たに専用スタイラスペン「S Pen Fold Edition」「S Pen Pro」に対応し、手書き入力が可能になりました。それだけではなくフロントカメラはディスプレー内に埋め込まれています。また7.6型の大きい画面を生かすために、アプリのショートカットアイコンを画面端に固定できるようになりました。
アンダーディスプレーカメラはZTEの「AXON 20」「AXON 30」、楽天の「Rakuten Big」、シャオミの「MIX 4」などに次いで実用化されたもの。開いた時のディスプレーの右上に400万画素のフロントカメラが埋め込まれています。カメラの上のディスプレーは、密度を下げることで光を通して下にあるカメラで写真が撮れるようになっています。背景を白くし、光の当て具合によってはフロントカメラが埋め込まれている部分がわかります。
そしてフロントカメラを起動すると、カメラの上のディスプレー部分が黒丸表示になり、あたかもパンチホール型のカメラがあるように見えます。これはどこにフロントカメラが埋め込まれているかわかりにくいため、あえてこのような表示にしているのでしょう。
さてこのカメラを使ってセルフィーするとどのように写るでしょうか? 富永彩乃氏に自撮りしてもらいましたが、しっかり綺麗に写っています。背景のライトはボケがありますが、顔の撮影に関しては実用レベルを十分クリアしています。オンライン配信やビデオ会議用にもこのフロントカメラは十分使えそうです。
Sペンの展示はなくまだ手書きは試すことはできませんでした。本体背面はGalaxy S21 Ultra同様のマットなブラック仕上げで指紋の跡もつかず、高級感が増しています。発売が本当に楽しみです。
一方、縦折り式のGalaxy Z Flip3 5Gはアウトディスプレーが1.9型と大きくなり、テーマによる背景を表示したり、閉じたままカメラを起動してプレビューしながら写真撮影が可能になりました。
展示品のためアウトディスプレーの表示などは試せなかったものの、ツートンカラーの仕上げなど本体デザインはよりファッショナブルな方向を向いています。999ドルという価格も他社のハイエンドモデル相当であり、Galaxy Z Flip3 5Gは折りたたみディスプレーを採用しているらといって、特別に高い製品ではなくなりました。
サムスンの折りたたみスマートフォンはディスプレーを途中まで折り曲げても使える「Flex Mode」を搭載しています。Galaxy Z Flip3 5GをL字型に曲げ、机の上に置けば手軽にセルフィーしたりビデオ通話もできます。他社の折りたたみスマートフォンに対しこのFlex Modeはサムスン製品の大きなアドバンテージです。
どちらのモデルも防水にも対応し、利用シーンも広がります。日本ではおそらく冬モデルとして出てくると思われますが、はたしてどのキャリアから登場するでしょうか? 楽しみですね。
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