日本HPは8月23日、同社のインクジェット印刷機「HP PageWide」の新たな段ボールパッケージ用ソリューションを発表した。
米HP Inc.が8月に米国で開催されたパッケージングの見本市「SuperCorrExpo」にあわせて発表したもので、パッケージのデジタル印刷において量産と高い収益性を実現するソリューション。同社のHP PageWideを活用する段ボール向けデジタル印刷は世界最大の印刷量を持ち、2021年には2020年との比較で60%以上の成長率を記録したという。とくにコロナ禍によって市場動向の変化が加速したことを受け、業界では高速で柔軟なパッケージソリューションが求められている。アナログ印刷で数週間かかっていた市場投入までの時間をHPデジタル印刷機ならば数日に短縮でき、廃棄物の削減というサステナビリティーや、多様なデザインが店頭の棚に与えるインパクトなどが重要視されているという。
HPサーマルインクジェット技術と水性インクを搭載するHP PageWideは、段ボール市場向けにライナー原紙に印刷するプレプリントと、段ボールシートに直接印刷するポストプリントの両方に対応。プレプリント対応の「HP PageWide T1195i Press」および「HP PageWide T470S Press」、ポストプリント対応の「HP PageWide C500 Press」は、鮮やかなグラフィックスとオフセット品質を実現し、食品用パッケージの基準にも準拠。
HPでは新たに段ボール印刷技術を進化させ、デジタルプレプリントに対応した段ボール用印刷機の経済性と給紙機能を向上させた新プリントヘッド技術を搭載したプレプリント対応段ボール用デジタル輪転印刷機「HP PageWide T1195i Press」を発表。幅110インチの「HP PageWide T1195i Press」に搭載された新しいHPサーマルインクジェットプリントヘッドは、ロール給紙式印刷機の堅牢性と経済性を向上。運用コスト削減と高品質な印刷を高速で提供。
米国の主要な統合パッケージソリューションプロバイダーであるGeorgia-PacificのHummingbirdでは新製品「HP PageWide T1195i Press」を導入し、今年開設されるアリゾナ州フェニックスの拠点にHP PageWide T1195i Pressを導入予定。