このページの本文へ

小島寛明の「規制とテクノロジー」 ― 第129回

紙の契約書なくそう 「脱ハンコ」全国で進む-倶楽部情報局

2021年06月09日 18時00分更新

文● ASCII倶楽部編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 アスキーの会員サービスASCII倶楽部では、会員の方だけが読めるさまざまな連載や特集が毎日更新中。

 本日は、ASCII倶楽部の人気記事「紙の契約書なくそう 「脱ハンコ」全国で進む」を紹介します。


 国が急速に行政手続きのデジタル化を進める中、全国各地の市町村でも、少しずつデジタル化の取り組みが加速している。

 電子契約サービスなどを手がけるGMOグローバルサイン・ホールディングス(以下、GMO-GSHD社)は、自治体向けの「脱ハンコ」サービスを強化している。

 GMO-GSHD社は2021年5月下旬までに全国の64自治体と、実証実験の実施で合意した。

 当面は、自治体と外部の企業が契約を結ぶ際の、紙の契約書を電子契約書に切り替える取り組みを試行するという。

 鳥取県米子市は6月から約2ヵ月かけて、GMO-GSHD社とともに、電子契約の実証実験を実施する。

自治体も人手が足りない

 「庁内のデジタル化は、急速に進めるべき喫緊の課題と考えています」

 米子市で行財政改革を担当する調査課の宇山芳直課長補佐は、こう話す。

 人口約14万6000人(2021年4月末現在)の米子市がデジタル化を進める背景には、他の市町村と同様、少子高齢化や人手不足がある。

 「業務が複雑化し、現場から人手が足りないという声がどんどん上がってきます。十分な住民サービスを提供するには、機械にできることは機械にやってもらわないと、近い将来、必要なところに十分な人材を手当てできなくなる」と、宇山氏は危機感を口にした。

 米子市が外部の事業者と交わす契約書には、いまのところ紙を使っている。

 パソコンでつくった契約書を印刷し、市と事業者の代表者がそれぞれハンコを押す。

 時間と手間のかかる作業を、電子契約に置き換えるのが、今回の実証実験だ。

 押印の準備が完了した電子契約書を、GMO-GSHD社のクラウドサーバーにアップロードし、市側と事業者側がそれぞれ電子印鑑を押す。

 現状は、市役所と事業者の事務所にそれぞれ紙の契約書を保管しているが、電子契約書はサーバー上に保管されることになる。

 市は実証実験を通じて、紙の契約書を郵送する手間などが削減されることで、担当者の業務負担がどのくらい軽減できるか確認したいという。

契約書を取りに行く文化

 GMO-GSHD社デジタル・ガバメント支援室の佐藤浩文氏は、紙ベースの契約手続きは、自治体にとっても事業者側にとっても、負担が重いと考えている。

 たとえば、入札で業務の受注が決まった事業者は、市町村の庁舎に出向いて、契約書を受け取りに出かけることが多いという。

 郵送で契約書を受け取ることもできるが、契約書が届くまでの待ち時間を省くため、このような慣例が存在するようだ。

 さらに自治体の契約の事務は、4月、9月、12月などに集中することが多い。こうした月には、契約書に押印する権限がある市町村長ら幹部の部屋の前に、各課の担当者の行列ができる。

 そうなると、市側の手続きが完了するまで、事業者側が待っている時間も長くなりがちだ。

 佐藤氏は「こうした待ち時間は、事業者にとっても、行政機関にとっても見えないコストとなります。ほとんどの自治体で、同様の課題があるようです」と話す。

 同社は、契約を紙から電子に切り替えることで、民間企業の場合8割程度、自治体の場合は3~4割程度の業務負担の削減につながるとしている。

 「紙の契約書を取りに行くことも、持っていくこともなくなります。極論ですが、契約手続きは10分で完了できます」と佐藤氏は強調した。


 続きは「紙の契約書なくそう 「脱ハンコ」全国で進む」でお楽しみください。

 なお、こちらの記事の続きを読めるのはASCII倶楽部会員の方限定です。

 ASCII倶楽部には、今回紹介した記事だけでなく、PCやスマホ、カメラ、テレビ、オーディオなどの会員だけが読める連載が更新されております! さらに、週刊アスキー 電子版の最新号から過去4年ぶん以上のバックナンバーが読み放題となっております。

会員制読み放題サービス
ASCII倶楽部(アスキークラブ)

■利用料金
月額 税込1080円
※毎月1日~末日までの利用料金として

■支払方法等
●クレジットカード
* VISAカード/MasterCard/アメリカン・エキスプレスカード/JCBカード
●auかんたん決済
●ドコモケータイ払い
●Amazon アカウント
※auかんたん決済、ドコモケータイ払いを選択された方は、3日間無料キャンペーンをご利用いただけません。 ※ご利用になる決済機関によって決済時期及び決済方法が異なります。
それぞれの決済機関が定める利用規約等をご確認ください。

■提供時期
月額利用料金の支払い後、すぐに利用可能。

■推奨環境 <端末・ブラウザ>
【PC】
・OS
Windows 7 以上 , Mac OS X 10.10以上
・ブラウザ
(Windows)Internet Explorer 11※Edgeは除く , Google Chrome最新版 , Firefox最新版
(Mac)Safari最新版

【スマートフォン】
・OS
iOS 8 以上 , Android 4.x以上
・ブラウザ
(iOS)Safari
(Android)Google Chrome

URL ASCII倶楽部

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

  • 週刊アスキー No.1487(2024年4月16日発行)

バックナンバー

  • 週刊アスキー No.1486(2024年4月9日発行)

  • 週刊アスキー No.1485(2024年4月2日発行)

  • 週刊アスキー No.1484(2024年3月26日発行)

  • 週刊アスキー No.1483(2024年3月19日発行)

  • 週刊アスキー No.1482(2024年3月12日発行)

注目ニュース

ASCII倶楽部の最新記事