インターフェースが独特の
4眼カメラ
カメラは4800万画素、800万画素の超広角、200万画素のマクロ、200万画素の深度測定用の4つを搭載する。マクロは4cmまでの撮影に対応、動画の最大品質は4K 30fpsまでとなる。
カメラのインターフェースは若干独特だ。モード切替は「Video」「Photo」「48M」「Portrait」「Night」「Wide Angle」「Macro」「Panorama」「QR Code」と9つのモードを切り替える。他社のスマートフォンならば「その他」の中に4800万画素やマクロ、QRコード読み取りなどがまとめられているものもあるが、HTC U20 5Gには「その他」というモード切替が無い。
写真の望遠倍率は1.0倍からデジタル8.0倍まで変更可能。超広角を使う場合はPhotoモードからWide Angleモードに切り替える必要がある。Wide Angleは静止画のみのモードのため、ビデオ撮影では超広角は利用できない。
撮影の設定項目も少な目だ。多くのスマートフォンが備えるウォーターマーク機能もない。ウォーターマークはあればあったで煩わしいものかもしれないが、なければそれはそれで「HTCで撮った写真という証が残らないな」と思ってしまうから消費者心理というものは勝手なものだ。
設定項目は少ない(左・中)。ポートレート撮影時は画面下部に直線上にF値の設定数値が表示される。なお画面上の顔アイコンをタップしてビューティーモードをONにしたときも、同様に画面下部に0から10までリニア状に設定数値が並ぶ
HTC U20 5Gを手に香港の街中で撮影をした。気になったのは超広角撮影への切り替えだ。Photoを起動して写真を撮ろうとした際に、画角を広げようとするとWide Angleに切り替えるにはモードを4つ右に動かさなくてはならない。できればPhotoの横にWide Angleのモードを配置してほしかったところ。また8倍までのズームは2倍、4倍などにワンタッチで設定できないものの、扇状に広がるズーム変更のタッチエリアがHTC U20 5Gを持った右手の親指で操作しやすかった。ポートレートではF値を1から16まで変更しながらボケの具合もリアルタイムに確認できる。そしてナイトモードは十分明るく撮れる。
使い勝手は「可もなく不可もなく」といったところ。カメラスペックを考えてみれば、凝った写真や動画を撮影することを考えず、気に入った被写体があればHTC U20 5Gを取り出してその瞬間を保存する、という使い方が向いているのだろう。
【まとめ】今のHTCにハイエンドは難しいか?
ミドルハイ5GがHTCの活路を開くかも
HTC U20 5Gが発表されたのは2019年の6月で、当時としてはSnapdragon 765G搭載のリーズナブルな5Gスマートフォンとして注目を集めた。しかし発売時期が遅れ、その間に中国メーカーからも低価格な5Gスマートフォンが次々と登場してしまっている。今のHTCにはSnapdragon 888を搭載するハイエンドモデルの投入は難しいだろう。2021年は引き続きSnapdragon 750Gなどを採用したミドルハイの5Gモデルに特化し、ユーザーに5G製品を引き続き提供してほしいところだ。

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