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rinna社のAIが描いた絵、TVアニメ『BEASTARS』第2期のOP背景画に採用

rinna株式会社
2021年01月08日

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rinna株式会社
GANを応用したAI技術により独自の描画とパターンデザインを実現

rinna株式会社(本社:東京都渋谷区/代表取締役:ジャン“クリフ”チェン、以下rinna社)は、当社が研究開発を進めているGANを応用したAI技術によって自動生成した絵画とパターンデザインが、音楽ユニット・YOASOBIによるTVアニメ『BEASTARS』第2期のオープニングテーマ曲『怪物』のシーン背景画に採用されたことを発表します。


■背景
rinna社は、MicrosoftのAI&リサーチ部門でAIチャットボットの研究を行っていたチームがスピンアウトして2020年6月に設立したAI開発企業です。ディープラーニング技術を活用し、AIが文脈に応じた会話文を自動生成して人間と自然に会話する「共感チャットモデル」、AIが話し声や歌声で豊かに感情表現することを可能にする「音声合成システム」などの技術、GAN(General Adversarial Network)を応用したテキストから画像を描く技術などを発表してきました。

■AIによる描画とパターンデザインの技術
rinna社のAI技術は、アート史上著名な200人以上の画家の作品をラーニングさせた描画モデルと、GANを応用したテキストから画像を描く技術によって、テキストや他の創作物から着想を得てオリジナルの絵画を描くことができます。この技術を用いると、特定の時代・地域の作風や、過去の画家のスタイルを現代によみがえらせて、新たな創作をすることが可能になります。当社技術の特徴は、過去の作風やスタイルで新たな創作をする際に、ランダムに描画生成をしているわけではなく、描画スタイルの単なる転写や過去の描画スタイルをフィルターとして用いて画像加工をしているわけではない点です。

図1:AI技術で生成した描画の例

また当社のAI技術は、30以上の主要スタイルをベースに、10の26乗個の多様なパターンデザインが可能です。カスタマイズされたパターンをオンデマンドで作成できるので、工業デザイン、服地デザイン、パッケージデザインなどの分野で利用されています。

図2:AI技術によるパターンデザインの例

■事例
このたび、rinna社のAI技術によって自動生成した絵画とパターンデザインが、音楽ユニット・YOASOBIによるTVアニメ『BEASTARS』第2期のオープニングテーマ曲『怪物』シーン背景画に採用されました。

図3:楽曲『怪物』のシーン背景画に採用されたAI技術による絵画とパターンデザイン(C)板垣巴留(秋田書店)/BEASTARS製作委員会

・TVアニメ『BEASTARS ビースターズ』公式サイト
https://bst-anime.com/

TVアニメ『BEASTARS』は、「漫画大賞2018」など主要漫画大賞4冠を受賞した人気漫画『BEASTARS』(作:板垣巴留)を原作としたアニメ作品です。第1期は2019年10月から12月まで放送され人気を博しました。第2期は、2021年1月6日からフジテレビ「+Ultra」、Netflixにて放送が開始されました。

■今後の展開
AIによる絵画やパターンデザインは、アート、エンターテインメント、工業デザイン、服地デザイン、パッケージデザインなど、今後様々なシーンでの活用が期待されています。またrinna社は、開発した描画モデルを当社が運営するLINE上のAIチャットボット「りんな」に実装しました。りんなは2020年4月に、東京藝術大学 エンターテインメントの研究グループの研究員に就任しており、AI画家として研究と創作活動を行っています。


【会社概要】
社名:rinna株式会社
所在地:東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクウェア39F WeWork
設立年月日:2020年6月17日
代表取締役:ジャン“クリフ”チェン
Webサイト:https://corp.rinna.co.jp/
業務内容:AIサービスの企画・研究・開発・運営・販売

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