
「コクうま味噌カツ丼」
かつや
649円
https://www.arclandservice.co.jp/katsuya/menu/item_2834/
味噌ダレ+チキンカツという組み合わせ
寒いんですよ、マジで。なんでこんなに寒いのでしょう。それは冬だから。身も蓋もないけど、そうなんです。日本には四季があるから。
温かいものを食べたい。しかしそれだけでよいのでしょうか。身体の中から熱くなるものを欲しています。熱くてボリュームがあるものを……。
そこで取り上げたいのが、かつやの「コクうま味噌カツ丼」です。

かつやは「コクうま味噌カツ」を12月7日から期間限定で発売しました。チキンカツを「コクうま味噌」で仕上げた冬の新メニュー。
ごはんが見えないほどにチキンカツを盛りつけ、玉子とたっぷりの特製のコク旨味噌ダレをかけた「コクうま味噌カツ丼」(649円)「コクうま味噌カツ定食」(759円)「コクうま味噌カツおかず」(539円)などをラインアップ。また、店内飲食だけでなく、テイクアウトとデリバリーでは「コクうま味噌カツ丼弁当」(637円)を提供。

コクうま味噌カツ丼:649円

コクうま味噌カツおかず:539円

コクうま味噌カツ定食:759円

テイクアウトメニュー・コクうま味噌カツ丼弁当:637円
味噌、玉子、カツのバランスが取れている

コクうま味噌カツ丼、なかなか偉いメニューです。なにが偉いって、「ごはんが見えないほどにチキンカツを盛りつけた」という言葉に偽りがない。ほんとに積んであるんです。写真でも白米が見えないと思いますが、実はこの下にもまだすこしカツがあります。カツの下にもカツ。隙を生じぬ二段構え。

上から見ても白米が見えない
ただ、広報画像と違うところは玉子です。ごはんもアツアツ、チキンカツもアツアツ、味噌ダレもたっぷり……なので、玉子に熱が加わり、タレの中に埋没することも手伝って、原型がなくなっちゃうんです。入っていないわけではないので、それはしょうがないのですが。

たぶん、このあたりに玉子があったはず……
それはそれとして、味ですが、まず味噌ダレがいいです。よい意味で、ドテッとした味というか。コクが合って、濃いめで、カツにもごはんにもピッタリ合うように仕上がっている。

味噌ダレがいいんですよね
カツも、さすがにとんかつ専門店。衣はサクサクしているけど厚すぎないし、鶏肉は薄くないけれど固くてボソボソもしていない、よい感じに揚がっていますね。

カツもよく揚がっています
とにかく、チキンカツにしたのが慧眼でしょう。味噌のどっしりした香り、玉子が絡まることによるまろやかな後味に、ぴったり合っています。これが豚肉だとすこし重すぎるかな、というところなのですが、鶏肉なので「しっかりした食べごたえもありつつ、ギリギリ重すぎない」ところになっている。

タレが白米も合うんですよ
筆者の実家は新潟県で、長岡市はソースカツ丼が名物なのですが、ちょっと、あれに懐疑的なところがあって。カツとごはんが、別個なものとして存在するような気がするわけです。存在感のあるカツと白米が、どうにも混ざり合わないというか。
玉子とじだと、割り下と玉子がやわらかい(ほぼ液状ですよね)ので、ごはんに染み込むのですが、ソースだけでは、いまいちカツと白米をつなぐ力が弱い。そう考えていました。あくまで個人の見解ですが……。
しかし、コクうま味噌カツ丼は違う。味噌ダレに玉子が落ちたことによって、タレはより白米に絡むし、食べ進めるにしたがってカツの衣はよりしんなりとしていく。ごはんとカツが一体になっていくのです。

とてもよくできたカツ丼だと感じました。正直、組み合わせ自体は誰でも思いつきそうというか、特別なことはないのですが、味噌ダレと玉子とチキンカツのバランスが、きちんと取れています。しかも、カツの量が多い。当たり前のことをしっかりやると強い。ブンデスリーガの強豪クラブみたいなメニューです。
ボリューミーで味が濃いものはちょっと……という人にはさすがに勧めにくいですが、しっかりと食べて身体の中から熱くなりたい、という声にはガッチリ応えるメニューかなと。この冬、チェーン店の限定メニューの中でも、個人的にはイチオシです。ぜひ。
モーダル小嶋

1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。
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