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お掃除ロボット「ルンバ」もALifeの系譜から生まれた!

「ありえたかもしれない生命」を探るALife研究が、都市を生き物に変える

文●石井英男 編集●ASCII

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ALifeの知見を社会に実装して、柔らかい人間社会を作るのが目標

―― 皆様が今後ALifeでやりたいこと、そしてALife全体がどんなふうに進んでいくのか、将来的な話をお聞かせください。

青木 まずALifeのさまざまな研究者とコラボレーションする構造を作ること、そしてALifeに興味がある人たちに使いやすい技術を提供していきたいです。

 あと、バズワード的になってしまうかもしれませんが、ALife系スタートアップといいますか、ALifeの技術をベースとした企業をもっともっと増やしていくことに挑戦したいと思います。たとえば、自然保護を考えるスタートアップならば、ゴミを減らすなど物理的なアプローチだけではなく、ANHのような情報的なアプローチでその分野に挑戦するような集団も出てくるといいなと。

 そしてALifeには、研究のほかにもALifeの技術を使ったアートプロジェクトや社会学的なアプローチなど色々ありますので、興味を持った人は声をかけてほしいです。ぜひ一緒にやっていきたいなと思っています!

升森 最近、社会は技術発展もあって、見ている世界が多層化していったり、フィルターバブルみたいなのもあって、昔は一元的だったものが多様化していますよね。これ自体はもとから人間が持っている性質で、多様化していくのは自然なことだと思うのですが、人間の技術や社会は結構「硬い」ので、多様性をうまく許容できていません。だから分断が起こったりするわけです。

 そういうときに、社会を含めた硬いシステムを「柔らかく」していくのがオルタナティヴ・マシンとしての大きな目標ですね。自律性とオープンエンドな進化をいかにして人工的に作り出すか。コアの技術や研究を進めていきながら、ALifeの知見を社会に実装して、柔らかい人間社会/システムに変えていきたいです。

藤木 僕にはALifeが流行ればいいなと思う理由が2つありまして。まずALifeには「人間と生物の間をブリッジする情報技術」として期待できるから。もう1つは、人間って経済合理性のみで進んでしまうと部分最適化されたものになりやすいので、「一見無駄に見えるものでも、環境が変わると価値を持つのだ」というALife的なアプローチや価値観、コンセプトを世の中に浸透させたいからです。

 そして企業の方々にメッセージを1つ。――ALifeは新しい価値のものさしを提供する側面があると感じていて、社会へ適用することに難しさを感じる人がいるかもしれませんが、それ以上にチャレンジしていく価値があると僕は思っています。

 街作りという意味であればデベロッパーをはじめ、いま企業でバリバリ働いてる人たちにも広がって欲しい。イノラボのみならずALIFE Lab.と一緒にコミュニティーを豊かにしていきたいですね。もしアスキーさんの周りにも興味ありそうな企業さんがいればぜひ。

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