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オンプレミスとクラウド、モード1とモード2を簡単、迅速、ローコードでつなぐ

システムデータ連携のBoomiが日本への取り組み強化、その理由は

2020年11月19日 07時00分更新

文● 末岡洋子 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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 デジタルトランスフォーメーション(DX)を背景として需要が高まっているシステムデータ連携。クラウド/オンプレミスにあるソフトウェア間を接続するこの市場はiPaaS(integration Platform as a Service)と呼ばれ、創業20周年を迎えるBoomi(Dell Technologies傘下)は、市場の先駆者でありリーダーを標榜する。

 同社は2020年11月18日、日本のカントリーゼネラルマネージャーとして堀和紀氏を迎えたことを発表、クラウドの受け入れが進む日本市場への取り組みを強化する姿勢を打ち出した。

BoomiのWebサイト

Boomi日本カントリーゼネラルマネージャーの堀 和紀氏、アジア太平洋・日本地域担当マネージングディレクターのAjit Melarkode氏

 Boomiは10年前にDell Technologies傘下に入った。そして、日本市場には2017年から進出している。なぜこのタイミングで日本市場への取り組みを強化することにしたのか。

 同日のオンライン発表会に出席したアジア太平洋・日本地域担当マネージングディレクターのAjit Melarkode氏は、日本企業で「クラウドの導入が主流になり始めている」こと、「グローバル戦略とDXを同時に進めており、WorkdayやDatadogなど国外のベンダーが入ってきている」ことを理由に挙げた。こうした状況下でDXを推進、成功させるためには、古いシステムと新しいシステム、オンプレミスとクラウド、日本製のソフトウェアと海外製のソフトウェアといった、異種のものを統合していく課題が生じる。

 実際にIDCの調査では、51%のIT担当者がDXを途中で断念していることがわかった。DXの障害として、64%が「レガシーシステム」を挙げているという。

 Boomiでは、アプリケーション統合の「Integration」、マスターデータ管理の「Master Data Hub」、データカタログとプレパレーションの「Data Catalog and Preparation(DCP)」、外部取引先とのデータ連携管理「B2B/EDI Management」、API管理「API Management」、ワークフロー自動化「Flow」という6つのサービスをラインアップしている。

 他社との差別化ポイントとしてMelarkode氏は、「統合および統合のエコシステムのみにフォーカスしている」「クラウドネイティブでありながらオンプレミスの選択肢も提供しており、ハイブリッド環境をサポートできる」「ローコードによりITではなくビジネスの問題に時間を費やすことができる」などを挙げる。サービスを提供するソフトウェアは毎月アップデートされており、ユーザーは最新機能をすぐに利用できるという。

Boomiはユーザーエンゲージメント、統合、データ準備の3分野で6サービスを提供している

 日本カントリーマネージャーに就任した堀氏によると、顧客数は世界に1万2000社以上。継続利用率は97%に達しているという。

 国内顧客の1社がJERAだ。同社は東京電力と中部電力が出資する発電会社で、それぞれの燃料輸送事業や燃料トレーディング事業を引き継いだ。業務遂行のためにはSAP、Salesforceなどを接続してデータ連携をしなければならないという課題を抱えていたが、Boomiを利用して統合を図り、2ヶ月で第一段階のインターフェイスの接続を完了したという。

 「他のツールに比べて開発期間は3分の1に短縮できた。インターフェイスが簡単だったので、SAPに習熟していないスタッフも開発に関わることができた」(堀氏)

 Boomiによる最大の統合事例と言えそうなのが、Dell Technologiesだ。DellとEMCの合併時、それまで両社で使われてきたSAP、Salesforce、Workday、Ariba、Concurなど50以上のシステムを統合する必要があったが、Boomiを使うことで統合は2年で完了し、統合コストを75%節減できたという。「営業やサポートのスタッフに負担を強いることなく円滑に統合を進める必要があったが、実際に(スタッフが)気づかないうちに完了した」と、堀氏は胸を張る。

 Boomiの特徴について、堀氏は「容易な使い勝手」「迅速なデザインと開発」「柔軟な実行環境の展開」「中央での集中管理」と表現する。たとえばドラッグ&ドロップにより、直感的にデータフローの作成ができる。また200以上のコネクタが用意されており、データ間のマッピングにはAIによるサジェスト機能も付いている。またコントロールプレーンはクラウド上に配置されているが、実行環境はオンプレミスやプライベートクラウド環境にも自由に配置できる。

ドラッグ&ドロップによるフロー作成、データマッピングのAIサジェスト機能

実行環境を自由に配置できるため、オンプレミス/クラウドのアプリケーション間での統合も容易

 ライセンスは接続先の数に応じて課金される(実行環境のインフラ費用が別途必要)。「一般的には実行時間やコア数による課金方式が多いが、その場合、将来にわたるコスト予測が難しい」(堀氏)。接続先の数ならばコストが予測しやすいわけだ。

 堀氏は日本企業が抱える問題について、ウォーターフォール型で開発された「モード1」のレガシーシステムと、新機能のトライ&エラーを行いながらアジャイル開発を進める「モード2」のシステムの間で“データのギャップ”が生じており、それがDXの推進を阻んでいるのではないかと分析する。また、調査では「社内のITスキル不足」という課題が世界平均よりも多く挙がる傾向がある。「簡単に、素早く従業員のイノベーションを誘発させる環境づくりが重要。そこにBoomiは寄与できる」(堀氏)。

 日本では製品のローカライズやカスタマーサクセスチームの立ち上げに加え、日本語サポート体制の強化など人員面を強化している。すでにNTTデータ、アクセンチュア、スターシステムズなど7社とパートナー契約を結んでおり、今後はDell Technologiesの国内パートナーにも働きかけるという。販売戦略ではHCI製品「VxRail」でBoomiバンドルを実現した他、OEMとして他のソリューションへの組み込みなども進めていくという。

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