miniも登場! iPhone 12、ASCII徹底大特集 第48回
【iPhone 12 Pro Max実機レビュー】史上最大のiPhoneの価値はどこにあるのか
2020年11月09日 23時00分更新
センサーは違うが昼間は目立たず。「望遠」がわかりやすい価値か
iPhone 12 ProとiPhone 12 Pro Maxは、プロセッサーの性能が同じになっている。カタログに記載はないが、メインメモリーの量も「6GB」で同じになっている。
サイズ以外の違いはどこになるかといえば、もちろん「カメラ」だ。
Proシリーズは「望遠」「広角」「超広角」の3つのカメラを搭載していて、それは今年も変わらない。特にiPhone 12 Proは、昨年までと大きく変わらない構成のセンサー・レンズを採用している。
一方、iPhone 12 Pro Maxは構成を変えた。「望遠」は「広角」比で2.5倍(他モデルでは2倍)になり、「広角」は光学手ぶれ補正をレンズシフトからセンサーシフトに変え、イメージセンサーも47%大型化し、「暗い場所で撮るビデオの画質が87%向上した」(アップル)とされている。
このことから、iPhone 12 Pro Maxではカメラの画質が大幅に向上しているのでは……という期待がある。
確かに、画質は向上している。だが、あらゆるシーンで劇的に画質が向上しているのか……といえばそうではない。撮影してみたが、明るくて条件の良いところでは極端な差がない印象だった。ただし、やはり暗いシーンでは効果がある。要は条件が悪く、手ぶれなど写真の品質を落としやすい場面では「失敗しづらい」という印象がある。
だから、「iPhone 12 ProとiPhone 12 Pro Maxは全然違うからカメラ重視ならiPhone 12 Pro Max」とまではいえないかもしれない。
あえていうなら、スマホ写真を拡大した時におきやすい「ベタ塗り」によりなりづらいのがiPhone 12 Pro Max……という言い方もできそうだ。
ベタ塗りのような表現になるのは、あまり明るさに差がない場所でノイズを減らし、さらにそれでも違和感を小さくするためのもの。拡大して見ないなら感じづらい。iPhone 12 Pro Maxはより暗いシーンでもノイズが乗りづらく、ぶれの影響も出づらいので、ベタ塗り的になる場所がより少ない、という印象をうけた。
そういう意味では、「夜でもシャッキリした映像になりやすいのがiPhone 12 Pro Max」という言い方もできるだろう。ただそれも、iPhone 12全体が従来より改善傾向にあるため、iPhone 12 Pro Maxだけの圧倒的な差、とは言えない。
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