10月28日、政府による携帯料金の値下げ要請を受け、KDDIとソフトバンクはサブブランドに20GBの新料金プランを加えることを発表しました。
こうしたプランの追加に対し、「いま使っているプランを値下げしてほしい」との声が高まる中、キャリアがあえて別ブランドで展開する「マルチブランド」戦略に注目が集まっています。
■サブブランドに20GBの新料金プランを追加
KDDIとソフトバンクは、それぞれUQモバイルに「スマホプランV」、ワイモバイルに「シンプル20」という名称で、20GBで月額4000円前後の新プランを追加することで横並びになりました。
こうした新プランの追加は「値下げではない」との声があるものの、KDDIは値下げ要請の根拠となった国際比較を引き合いに出し、UQの新プランがニューヨークやソウルと比べて「国際水準に遜色ない」と説明しています。
総務省の資料にはさらに安い都市としてロンドンやパリのデータもありましたが、KDDIの資料では省かれています。都合の良い部分だけを切り出した感はあるものの、UQモバイルがそれなりに安い水準であることはたしかです。
この発表を受け、武田良太総務大臣は10月30日の会見において「利用者自身で携帯電話のプランを見直してほしい」とコメントしています。すでにサブブランドやMVNOの選択肢はあることから、必要に応じて乗り換えてほしいというニュアンスが感じられます。
問題は、事業者間の乗り換えにあたってさまざまな障壁があることです。そこで総務省は乗り換えの円滑化などを含む「アクションプラン」を発表。乗り換えやすい環境を作ることで、料金競争を促そうとしています。
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