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松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第113回

アップルのとんでもないプライバシー対策にフェイスブックが悲鳴

2020年09月16日 09時00分更新

文● 松村太郎 編集● ASCII

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●ウェブ広告の仕組みとターゲティング

 アップルに対して、プライバシー配慮の取り組みを緩めていない点への一定の評価がある一方で、「iPhoneやiOSそのものが安全でも、アクセスした先のウェブサイトやアプリ、ユーザーの行動がプライバシーやセキュリティを脅かす穴になってしまうじゃないか」という批判があります。

 それはアップルも認識していて、あまりにもそうした批判を寄せすぎたせいか、iOS 14にとんでもない機能を導入しようとしています。それが、インテリジェント・トラッキング防止機能(ITP)です。

 ウェブやアプリを使っていて、こんな体験はありませんか? とあるショッピングサイトでカバンの商品ページを見たら、ニュースサイトなどの広告もみんなカバンになった。カバンならまだいいのですが、下着や毛生え薬の広告だらけになったウェブサイトを、会社の会議でさらすのは勇気が必要になります。これを防ぐのもプライバシー対策だ、というのがアップルの主張で、具体策に取り組んでいます。

 SafariはiOS 11から、ITPを強化してきました。当初は、訪問しているウェブサイト以外のCookie(サードパーティ)を30日で削除するなどの対策から始まりましたが、iOS 13.4では訪問先ウェブサイト(ファーストパーティ)のCookieも24時間で削除し、訪問していないウェブサイトのCookieは受け付けない仕様となりました。しかもiOS 14では「何件のウェブサイトによる追跡をブロックしたか」というレポートまで表示される仕組みになっています。

 ウェブ広告で大きな成果を挙げてきたFacebookは、ITPに対抗する措置を執り続けてきました。たとえば、サードパーティーのCookieをファーストパーティーに切り替えたり、リンクに識別子を仕込む「リンクデコレーション」という手法を用いたり。しかしアップルはこうした対策が出るごとに、その穴を塞ぐ形で対処してきたのです。

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