SDNによる自動化システムを追加、ポータルからの申請でネットワーク開通/設定変更を自動処理
アット東京「ATBeX」機能強化、クラウド接続開通を「最短数分」に
2020年08月25日 14時00分更新
アット東京は2020年8月25日、同社のコネクティビティサービス「ATBeX(アットベックス)」において、SDN技術を用いた自動化機能「ATBeXオーケストレーターシステム」の導入を発表した。Amazon Web Services(AWS)やGoogle Cloud、IBM Cloudとの論理回線を通じた接続設定処理を自動化し、カスタマーポータルからの申請後、これまで開通までに2営業日かかっていたものを「最短数分」に短縮する。
ATBeXは、アット東京のデータセンター間および、提携データセンター、クラウドサービス、インターネットエクスチェンジ(IX)の間でのレイヤー2接続を提供するコネクティビティサービス。顧客企業はATBeXに接続するだけで、多数の接続先と柔軟に論理接続を行うことができる。
今回の発表は、ATBeXにおける論理回線の開通や接続設定変更を自動化するもの。具体的には、「アット東京 カスタマーポータルシステム」を通じて顧客が申請した開通や設定変更の情報をATBeXオーケストレーターシステムが受け取り、ATBeXを構成するネットワーク機器や各パブリッククラウドの設定変更を自動的に行う。これにより、開通や設定変更のリードタイムを大幅に短縮して利便性を高める。
今回はまずATBeX東京ゾーンにおいて、AWS、Google Cloud、IBM Cloudとの接続が自動化されている。今後さらに大阪ゾーンでも対応するほか、Microsoft Azure、Oracle Cloudとの接続も順次自動化していく予定。
そのほかにも、ポータルで顧客が入力した申請内容に問題がないかを自動チェックする機能、顧客のATBeX利用帯域情報をポータルに表示する機能も追加されている。発表されたこれらの新機能は、標準機能としてすべてのATBeX顧客に提供される。
またアット東京では、今回の発表を「オンデマンドデータセンターネットワークサービス」構想の第一弾と位置づけている。今後さらにATBeX以外のコネクティビティサービスにおいても自動化とAPI化を進め、多様な提携データセンターやクラウドサービス、IXへの接続をワンストップで提供すると同時に、顧客側の管理システムとの連携による帯域幅自動調整/コスト最適化、災害発生時などの自動経路切り替えといった高品質なサービスを実現していきたいとしている。