
階段で猫がくつろいでるのを発見。そっと近づいて顔が見える隙間を探して「猫瞳AFよろしく」と撮影。こういうとき、普通のスマホだと手前の手すりにピントが来ちゃうのだ。2020年8月 ソニーモバイル Xperia 1 II
さてさて、猫撮りスマホ「Xperia 1 II」の後編は街で出会った猫。街の猫ってそうそう近づかせてくれないじゃない。でも猫好きとしては、そんな猫こそ撮りたい。
というわけで挑戦である。Xperia 1 IIのトリプルカメラは16mm/24mm/70mm(それぞれ35mm判換算)という構成なのだけど、屋外で活躍するのはやはり70mmだ。歩いてたら2匹の猫がいたのだけど、ちょっと遠いので70mmで。じっと見つめあいつつ撮影。
遊んでる猫を撮るときは1/250秒以上のシャッタースピードを維持したい、と前回書いたけど、屋外であまり動かない猫を撮るのならその辺は概ねカメラ任せでOK。昼間ならシャッタースピードが極端に落ちることもないから。
そして、70mmでももちろん(24mmのメインカメラと比べると、ちょっと猫の捕捉率は落ちるけど)猫瞳AFは効くのである。こんな感じで、ガレージで寝転がってる猫を捕捉完了。梅雨が明けるといきなり真夏なわけで、猫も暑くて動きたくないのだ。おかげで猫を不用意に脅かさない限り撮らせてくれる。ニャツバテバンザイである。
冒頭写真はピシッと瞳AFが効いた例だ。こういう構図って手前や背景に合いやすいので猫AFさまさまなのである。これもちゃんと手前の手すりじゃなくて猫にピントが合ってる。
続いてぶらぶら歩いてたら、影に隠れて「暑いからもう動きたくねー」とばかりに転がってる白い猫を発見。目をつぶってたけどちゃんと瞳を認識してくれた。
この白猫、もう動く気ないから好きに撮っていいよって感じだったので、ぐぐっと寄って24mmの広角で。同じ猫を同じように撮っても、24mmと70mmでは映り方が全然違うのがわかるかと思う。広角だと遠近感が強調されるのだ。
夏の猫って暑くて動きたくないので昼間はぐうたらしてるわけで、それがまたいいところなのだが、猫は警戒心が強い動物。道ばたでぐうたらしてるように見えても、ちゃんと狭い路地の端っこで自転車のタイヤの後ろの目立たない場所をわかってる。
たまらんですな。さらに、夕刻、猫をよく見かける公園へ行くといつもの猫好きおばさまがちょこんと座ってたので挨拶。「もうみんなどっか行っちゃったわよ。残ってるのはそこ」と教えてくれたのだが、低木の奥で、いくら猫瞳AFでも難しい感じの場所。
でも、あそこなら公園の外側から狙った方がいいんじゃね? と思ってぐるりと外側に回ってみるが、今度はフェンスが邪魔である。フェンス越しだと写真としていまひとつ冴えない。
いやまてよ、今わたしが手にしているのはデカいデジタル一眼ではなく、薄くて小さなスマホではないか。ってことは、こうやって撮ればいけるんじゃないか。
スマホにしかできない撮り方。しかも、Xperia 1 IIなら画面を見づらい角度でも「猫の顔が見えてるんだからちゃんと猫の顔に合わせてくれるに違いない」と信頼して任せられるのである。
しかも、いい顔とポーズで撮れてたしピントも完璧。
このようにスマホじゃないと撮れない写真ってのもあるわけで、他社のみなさまもXperia 1 IIに負けじと「どこにいる猫でもピシッと撮れるカメラ機能」を追求していただきたいと思う所存なのですよ。
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筆者紹介─荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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