日本最大級のポップカルチャー発信拠点として開発が進められている「ところざわサクラタウン」。現在、11月6日のグランドオープンに向けて着々と準備されており、8月1日からはプレオープン期間として、一部施設が開業している。
さらに、最寄り駅であるJR武蔵野線・東所沢駅からところざわサクラタウンまでの歩道にKADOKAWAのイラスト広告を掲出するLEDマンホールが設置する参道プロジェクトがスタート。そのお披露目と点灯式が開催された。
参道プロジェクトの報告会は、ところざわサクラタウンの敷地内に創建された武蔵野坐令和神社で開催。ところざわサクラタウンのランドマークともいえる角川武蔵野ミュージアムと同じく、建築家の隈研吾氏が建築デザインを担当している。この神社はアニメ聖地88の一番札所にもなっており、神社へ向かう道にはアニメ聖地88に選ばれた作品タイトルの入ったのぼりがずらっと並んでいる。また、社殿天井には天野喜孝氏による天井画も描かれている。
ところざわサクラタウンは、KADOKAWAと埼玉県所沢市が共同で進める「COOL JAPAN FOREST構想」の拠点施設であり、最寄りとなる東所沢駅、そして駅からの導線となる参道プロジェクトをはじめ、隣接した東所沢公園など、地域に根ざした環境整備が実施される。東所沢駅は現在駅舎のリニューアル工事中で、木と文化を融合した本棚をイメージしたデザインの駅舎に生まれ変わる予定だ。この外観工事は11月に完成し、駅舎内のコンコースも年末までにリニューアルされる。
ところざわサクラタウンに隣接する東所沢公園の一角には武蔵野樹林パークがオープン。チームラボが担当した「どんぐりの森の呼応する生命」はインタラクティブな光の空間となっており、来場者が双方向による光の変化を楽しめる演出が施されている。ここには隈研吾氏デザインのカフェ&ショップである「武蔵野樹林カフェ」も併設される予定で9月オープン予定だ。
そして参道プロジェクトは、東所沢駅から東所沢公園へ向かう歩道に自発光するLEDマンホールを設置する事業。所沢市上下水道局が2018年から開始したマンホール蓋の広告事業で、報告のために登壇した所沢市上下水道事業管理者の平田 仁氏は「日本初、おそらく世界初となるイルミネーションマンホール」とアピールした。
また、マンホール蓋は意匠の巧みさや多彩さから、国内だけでなく海外からも注目されており、今回のKADOKAWAとのコラボレーションによるイラスト広告を使ったマンホール蓋はクールジャパンコンテンツの一つと呼べるものと考えているという。
マンホール蓋を広告として使う場合の課題として、夜間に目に付きにくいという欠点があるため、光るマンホール蓋を考案したという。歩道に設置したマンホール蓋を光らせることにより広告としての魅力を高めるだけでなく、ところざわサクラタウンへの誘導や歩行者の安全確保、それから施設近隣の防犯対策にも役立つと期待されている。
参道に設置するLEDマンホールは、表面に光を透過するデザインプレートを配置し、その下に発光ユニットを設置することで、デザインプレートに描かれたイラストが光で映し出される仕組みとなっている。LEDの発光に用いられる電力はソーラーパネルによる発電電力を用い、環境に配慮した仕様だ。
報告会では描き下ろしイラストを用いた「ケロロ軍曹」と「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」のLEDマンホールが登場し、所沢市長の藤本正人氏とKADOKAWA 代表取締役副社長の井上伸一郎氏が点灯式を行なった。
LEDマンホールは東所沢駅から、ところざわサクラタウンに隣接する東所沢公園へいたる歩道を中心に27種類28器が設置され、毎日17時から26時まで点灯される。