無線LANと有線LANが同時の場合をさらに追求
Win32_NetworkAdapterConfigurationでは、該当のインターフェースが有線なのか無線なのかは判断ができない。ネットワークアダプターが無線なのか有線なのかを調べるには、.NET FrameworkのSystem.Net.NetworkInformation.NetworkInterfaceを使って、ネットワークアダプターのNetworkInterfaceTypeが"Ethernet"かどうかを確認する必要がある。これには、以下のようなコマンドを使う必要がある。
$nics = [System.Net.NetworkInformation.NetworkInterface]::getallnetworkInterfaces()
$na=(Get-CimInstance -Class Win32_NetworkAdapterConfiguration | Where-Object{$_.IPEnabled -eq "TRUE" -and $_.defaultipgateway })
foreach($x in $na){foreach($y in $nics){if($x.SettingID -eq $y.id){if($y.Networkinterfacetype -eq "Ethernet" ){$x}}}}
最後をわかりやすいように改行を入れると、
foreach($x in $na){
foreach($y in $nics){
if($x.SettingID -eq $y.id){
if($y.Networkinterfacetype -eq "Ethernet" ){$x}}}}
となる。これは、1行目で取得したすべてのネットワークインターフェース(変数$nicsに格納)を順番に見ていき、2行目のIPアドレスとデフォルトルートを持つネットワークインターフェースとIDが一致するものを探している。このような手間になるのは、WMI/CIMと.NET Frameworkでは、ネットワークアダプターを区別する方法が違うため、両者で同じIDを持つものを探して対応関係を求める必要があるからだ。
その中で、イーサネットのものが見つかれば、それを結果として返すものだ。前のものと同様、得られたオブジェクトからIPAddressプロパティを取得すれば、「正しいIPアドレス」が得られる。なお、2行目の時点で結果が1つだけなら4行目以降は実行しなくてもよい。
ただし、これでも有線LANが2つある場合、たとえば内蔵のイーサネットインターフェースと別にUSBのイーサネットアダプターなどを接続した場合などには対応できない。
これ以上やるのなら、本格的にスクリプトにする必要があり、想定できる状況を追求しすぎると、どこまでも複雑になっていく。
コンピューター自身のことなのに、正しいIPアドレスを調べるというのは結構大変な問題だった。人間は自分が持つ情報などから、さらっと正しいIPアドレスを判断できるのに、それを一発で教えてくれる機能がないというのも奇妙だが、調べれば、ある程度までは正しく判断させることができる。
しかし、複数のネットワークインターフェースがインターネットに接続するような状態を作ってしまうのは人間の側である。人の理不尽な要求に応えたコンピューターに、どっちかに決めろと言っても、それは無理というものだ。
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