キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は2020年4月13日、インターネットEDIにおける通信暗号化中継サーバー「EDI-Master B2B TLS-Accelerator」の新版(Ver.1.1)を発売した。新版では最大接続数を拡大(最大128接続)したほか、接続時の多要素認証を実現するセキュリティオプションも追加発売された。
EDI-Master B2B TLS-Acceleratorは、2024年1月のINSネットデジタル通信モード(ISDN)提供終了を控えて導入の進むインターネットEDI向けの通信暗号化/セキュリティ製品。ソフトウェア製品であり、中継サーバーとして機能する。
銀行業界をはじめ、多様な業界でインターネットEDIの標準方式として採用される「全銀協標準通信プロトコル(TCP/IP手順・広域IP網)」に対応しており、導入済みの全銀TCP/IPシステムに手を加えることなく、低コストで通信暗号化機能を追加できる点が特徴。2018年6月に初版(Ver.1.0)を発売し、その需要が大きかったことから今回、機能強化した新版を発表した。
新版ではまず、最大接続数を32接続から128接続に拡張した。これにより、インターネットEDIへの移行に伴って接続先が増加している大規模EDI環境に対応している。
また、接続時の認証機能を強化するオプション製品「EDI-Master B2B TLS-Accelerator Extension Pack」も新たに発売した。クライアントが接続を試みる際、TLS-Acceleratorの段階でクライアント証明書/発信元IPアドレス/全銀センターコード/全銀パスワードを組み合わせたフィルタリングが可能。このフィルタリング設定は最大2万件まで作成できる。
EDI-Master B2B TLS-Acceleratorの税抜標準価格は、Windows版が20万円から、Linux版が60万円から。またオプションのExtension Packは、Windows版が100万円、Linux版が150万円となっている。