「Compact」シリーズを継承した幅の狭さ
Xperia 5は片手持ちに最適
ソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia 5」は、同社のフラッグシップモデル「Xperia 1」のコンセプトを継承しながらも、片手で持ちやすいコンパクトなサイズ感を実現したモデルだ。
実際Xperia 5のサイズを確認すると、約68×158×8.2mm(最厚部が約9.1mm)、重さは約164g。アスペクト比21:9比率のシネマワイドディスプレーを採用しているため、一般的な18:9比率などのスマートフォンと比べれば高さはあるものの、横幅が70mmを切るなど片手で持ちやすい、コンパクトさを重視した設計となっているのが分かる。
それでいて、ディスプレーには6.1型有機ELを採用し、カメラもXperia 1と同じトリプルカメラ構造を採用。チップセットにハイエンド向けの「Snapdragon 855」を採用し、6GBのメモリーを搭載するなどスマートフォンとしての性能はかなり高く、高度な3Dゲームも安心してプレーできるスペックを持つ。
サイズ的にはミドルクラスの「Xperia 8」に近いが、性能面を見ればXperia 5の優位性は明らかであり、価格よりも機能・性能にこだわる人が選ぶモデルといえるだろう。それゆえXperia 5は、かつての「Compact」シリーズのコンセプトを継承したハイエンド・コンパクトモデルの新しい形ともいえそうだ。
とはいえ、既に5Gに対応したXperia 1の後継モデル「Xperia 1 II」が発表されており、そう遠くないうちに発売されることが予想される。それだけに、今Xperia 5を選ぶ上で重要なポイントとなるのは、やはりコンパクトさ、そして片手操作でどこまで操作がしやすいかという点になってくるだろう。
では実際のところ、Xperia 5がどれだけ片手で操作しやすいのか、あるいは片手操作をしやすくするための機能がどれだけ充実しているのかを確認してみたい。
サイドセンスは少々癖あり
設定で工夫を
Xperia 5を片手で利用する上で、便利な機能の1つと位置付けられているのが、本体左右の側面をダブルタップすることで呼び出せる「サイドセンス」である。サイドセンスを使えばアプリの呼び出しがすくできるだけでなく、プルダウンシェードの呼び出しや、画面表示を小さくして片手操作しやすくする「片手モード」への切り替えなどが簡単にできる。
それゆえ片手操作を快適にするには、サイドセンスの呼び出しがかなり重要だと感じるのだが、呼び出しには少々コツが必要になる。というのもタップするのは側面といっても完全な側面ではなく、指がディスプレーにやや触れるくらいの位置だからだ。
それゆえ正直なところ、慣れないうちは呼び出すのに苦労した。使いこなすには何度か練習する必要があるだろう。どうしても操作に慣れない場合、あるいはケースを付けて使いたいという場合は、画面の内側にサイドセンスを呼び出すバーを表示することも可能なので、こちらを利用した方がいいかもしれない。
サイドセンスの設定で「操作位置を主導で固定する」「画面の内側を操作する」をオンにすると、サイドセンスを呼び出すバーを画面に表示できる。どうしてもサイドセンスの呼び出しが難しいという人はこちらを利用するのがいいだろう
ちなみに「片手モード」は、設定変更によりホームボタンをダブルタップすることでも呼び出せるほか、プルダウンシェードの呼び出しもホーム画面上の適当な位置を上から下にスワイプすれば呼び出せる。片手での利用を快適にする上で、必ずしもサイドセンスが必要という訳ではないことも覚えておくべきだ。
もう1つ、片手操作で重要なポイントだと感じたのが指紋センサーだ。Xperia 5の指紋センサーは右側面に配置されており、右手で持つ時は親指がちょうど触れる位置にあることから、右手で持つ際にはロック解除も簡単にできる。
だが左手で持つと、指紋センサーが指に触れにくい場所に位置してしまうため解除がしづらい。手のサイズに違いがあるため一概には言えないが、筆者の場合、左手の人差し指を登録しておき、人差し指でセンサーに触れるというのが、もっとも解除しやすいと感じている。

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