最新PCゲームチェッカー 第32回
Twitchでも超人気、極限のサバイバルシューターを体験したいゲーマーにおススメ!
息が詰まるほどの緊張感、ロシア産FPS「Escape from Tarkov」はハードコアなサバイバル体験ができる注目作
2020年03月11日 18時00分更新
ロシアのBattlestate Gamesが手がけた「Escape from Tarkov」は、内紛により無法地帯と化した架空の都市「Tarkov(タルコフ)」から脱出を図るオンラインFPSゲーム。極限のサバイバル、ハードコアなゲーム性、徹底されたミリタリー描写、RPG要素など、昨今のFPSタイトルでは味わえない面白さを堪能できる注目作である。
2016年12月にクローズドアルファ、2017年7月にクローズドベータが公開されると、カジュアルなFPSタイトルとは一線を画すゲーム性が高く評価され、世界中のゲーマーたちを次々と虜にしていった。2020年1月には、Twitchでの視聴者数が一時20万人を記録したほどである。
リリース4年目となる2020年を迎えた今、Escape from Tarkovの知名度は徐々に高まりつつある。そこで、本作が持つ魅力を前半と後半に分けて掘り下げていきたい。まずは基本的なゲームシステムについて語ろう。
死んだらすべてを喪う
戦場から脱出することが目的のハードコアFPS
Escape from Tarkovの目的は、制限時間内にエリアから「脱出」すること。複数ある脱出スポットの中からランダムで決められたスポットを目指すことになる。
各エリアには銃器や防具、ジャンク品、回復アイテムなど戦利品が多数用意されている。中には高価かつ有用なアイテムも。それらを持ち帰って自身の装備を強化するもよし、「トレーダー」と呼ばれる商人に売りさばいてもよい。ひとりの傭兵としてさまざまな紛争地帯を練り歩く。そう考えると、本作はある意味傭兵シミュレーションゲームといえるだろう。
お宝探しに近い感覚でタルコフ市内を探索できるが、これはあくまでもプレイ目的のひとつにすぎない。高レベルの敵を倒して装備を強奪する、トレーダーから課せられた「タスク(クエストのようなもの)」をこなして報酬を得るといったプレイも可能。つまり、本作をどうプレイするかはプレイヤーの意思に委ねられているというわけだ。自分が思い描くロールプレイができそうだ。
本作は、はっきりいうとハードコアな部類に属するFPSタイトルである。もし敵にやられたり制限時間内に脱出できなかった場合、獲得した戦利品と所持品はすべて喪失してしまうからだ(一部アイテムを除く)。そういった「死にゲー」ライクなシビアさがゲーマーの闘争心を掻き立てる源といえよう。
プレイヤーは、出撃前に民間軍事会社に所属する傭兵「PMC」か武装グループ「SCAV(スカブ)」のいずれかを選択できる。PMCで出撃すると敵はSCAVと敵プレイヤーのPMC。SCAVの敵はPMCのみで、NPCのSCAVは味方となっている。
もし双方が出くわしたら銃撃戦に発展するのは確実だ。重く響く銃声、ロシア語の怒声、恐怖をもたらす足音。敵の存在もそうだが、プレイヤーの恐怖心を煽るリアルな音響にも注目してもらいたい。
初めてプレイする人は、息が詰まるほどの緊張感を味わうことになるだろう。そして、苦労して手に入れた宝が一瞬で喪う絶望感も……。脱出ポイント手前でやられる際、「おい嘘だろっ!? ふざけんなよもう!」と何度叫んだことか。失敗を挽回したいがために、そしておいしい戦利品を獲得したいがために何度も出撃する。それがEscape from Tarkovに秘められた中毒的要素であり、醍醐味なのである。
前半はここまで。後半ではPMCとSCAVの特性やミリタリー描写などを紹介していく。
作品概要
タイトル:Escape from Tarkov
開発・運営:Battlestate Games
ジャンル:シューティングRPG
プラットフォーム:PC
価格:Standard Edition $44.99、Left Behind Edition $74.99、Prepare For Escape Edition $99.99、Edge of Darkness Limited Edition $139.99
レーティング:18+(18歳以上)
今回、ユニットコムが販売するゲーミングブランド「iiyama LEVEL∞」の「LEVEL-M0B4-R53-ROR-RTC」でEscape from Tarkovをプレイした。基本スペックはRyzen 5 3600、GeForce RTX 2060、16GBメモリー、240GB SSD+1TB HDD。価格は13万4178円からとなっている。最高設定である「High」で検証したところ、平均で80fps前後でプレイできた。
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