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財務・経理部門のデジタルサービス化を推進

セゾン情報、自社導入したBlackLineのインプリ・データ連携サービス開始

2020年02月21日 07時00分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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 2020年2月20日、セゾン情報システムズは経理業務のデジタル化推進を実現すべく、クラウド型の経理業務自動化システム「BlackLine」の導入を発表した。また、自社導入した運用ノウハウとデータ連携を統合したBlackLineの「リンケージサービス」を4月から提供する。

継続的な会計・経理業務を実現するBlackLine

 BlackLineは経理業務の自動化を実現するSaaS。サービスを手がける米ブラックラインは、銀行のアナログ業務をデジタル化すべく創業者が2001年に起業し、現在ではグローバル150カ国で3000社の導入実績を誇る。2016年にはナスダックに上場しており、昨年は日本法人も設立されている。

 セゾン情報システムズとの合同発表会に登壇したブラックライン 代表取締役社長の古濱淑子氏は、CFOの課題として「生産性」「スピード」「ガバナンス」の3つを挙げる。

ブラックライン 代表取締役社長の古濱淑子氏

 まず生産性に関しては、時間外労働の規制が厳しくなったにも関わらず、月末の締め業務の負荷が重く、しかも特定の人に依存しがちだ。スピードが必要なのにもかかわらず、マニュアル処理が多く、特に決算・監査の業務はデジタル化が遅れているという。また、ガバナンスの観点においても、業務プロセスが不透明で、リスク検知ができないという難点がある。海外への事業拡大やM&Aに追いつかず、昨年は不適切な会計・経理の数が過去最高になったという。

 こうした課題を解消すべく、BlackLineは継続的な会計・経理業務を実現する「コンティニアス・アカウンティング」を提案している。これは「前の業務が終わらないと次の業務が始まらない」というバッチ的な直列処理ではなく、締めを待たずに並列的に業務を回すというコンセプト。ERP、銀行データ、POS、ExcelなどのデータをBlackLineにインプットし、残高照合・差異分析・日次突合・仕訳入力などをロジックに従って、自動化を推進できるという。

BlackLineのテクノロジー

導入・運用ノウハウとデータ連携を実現するリンケージサービス

 このBlackLineを導入したのが、セゾン情報システムズになる。同社は2014年から働き方改革を推進してきた。しかし、経理・財務部門はアナログな業務フローが残っており、決算期の業務負荷が大きな課題になっていた。同社のBlackLineの導入は昨年9月より段階的にスタートしており、経理担当者の残業時間削減を実現できるだけではなく、集計以外のデータ分析や改善提案など企業の価値向上に寄与できることが期待されているという。

 今回BlackLineで使ったのが、マッチング、勘定照合、タスク管理の3つ。Excelによるタスク管理を廃止したことで、決算の進捗状況がリアルタイムでモニタリングできるようになった。また、紙ベースの承認や膨大な項目チェックも電子承認・マッチングの自動化により、大幅な効率を実現する。さらにメールと紙での管理をBlackLineに統合したことで、情報も一元的に管理され、過去データの参照も容易になった。この結果、2020年8月までに決算業務時間の約3割が削減される見込みだという。

 さらに、2020年4月からは自社導入のノウハウとデータ連携サービス「DataSpider」を活かした「BlackLineリンケージサービス」の提供を開始する。

セゾン情報システムズ 流通ITサービス事業部 事業部長兼リンケージサービス部 部長 花香勝 氏

 リンケージサービスは、企業内・外のシステム、クラウドなどをHULFTとDataSpiderでつなぎあわせたデータ連携基盤を構築し、経営の可視化やデータに基づいた意思決定の支援を進めるというもの。財務経理部門のデジタル化を支援する「モダンファイアンスサービス」では経費精算クラウドの「Concur」を採用しており、BlackLineは2社目となる。具体的には自社導入・運用で得たノウハウを元にしたインプリメントサービスのみならず、DataSpiderによるデータ連携までを実現する。SAPなどの財務会計システムに蓄積されているデータをBlackLineで利用可能なように連携し、業務の効率化や決算作業の平準化などを可能にするという。

BlackLineリンケージサービス

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