確定申告は、税率や控除など法制度の変更に合わせて、計算方法や申請書の様式も変わります。こうした細かい変更点を自分で調べなくても、簡単に最新の法令に対応した申告書類を作れるのが会計ソフトを使うメリットです。
インターネットのブラウザーから利用する「やよいの白色/青色申告 オンライン」は、2020年1月28日から令和元年分の確定申告機能が追加されました。新しい申告書類の様式に対応したほか、申告書類の作成や申告手続きを楽にする便利な機能が追加されています。
今回は、注目の新機能と変更点について、弥生の谷口さんに伺いました。
e-Taxへの移行促進や個人投資のニーズに対応
やよいの白色/青色申告 オンラインには、「確定申告e-Taxモジュール」と「確定申告書第三表」の2つの機能が追加されました。
2021年の確定申告(令和2年分)から新しい電子申告優遇制度が実施されます。新制度では、基礎控除が現行の38万円から48万円に10万円アップします。青色申告特別控除は現行の65万円から、紙による申告の場合は55万円、e-Taxまたは電子帳簿保存を行なった場合は65万円の2通りになり、電子申告すれば10万円の優遇が受けられます。
弥生の独自調査によると、現在、紙で提出している個人事業主の半数以上がe-Tax等への切り替えを検討しているとのこと。さらに「未定・わからない」と答えた人を加えると、8割以上。つまり、ほとんどの人は、やり方さえわかれば電子申告に切り替えたいと考えていると思われます。
新機能の確定申告e-Taxモジュールは、e-Taxをより簡単にするための機能です。従来は作成した確定申告データをe-Taxのテキストデータ形式に保存して、国税局のe-Taxソフト(Web版)へ取り込む必要がありましたが、新機能の確定申告e-Taxモジュールを使うと、やよいの白色/青色申告 オンラインから直接e-Taxが行なえます。
もうひとつの新機能は「確定申告書第三表」への対応です。確定申告書第三表とは、株や土地の売買や先物取引、退職金といった、申告分離課税の所得がある場合にのみ提出する書類です。
第三表の作成機能は、デスクトップ版には従来から搭載されていましたが、近年は個人でも株やFXなどに投資する人が増えてきたことから、新たにオンライン版にも第三表の作成機能が追加されました。
具体的には、「申告書第三表(分離課税用)」、「株式等に係る譲渡所得等の金額の計算明細書」「確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算及び繰越控除用)」が作成できます。











