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業界人の《ことば》から 第365回

デジタルトランスフォーメーションを推進する稀有な広島県

2019年10月30日 09時00分更新

文● 大河原克行、編集● ASCII

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医療や水道事業にもDXを

 そのほか、「宮島エリアにおけるストレスフリー観光」では、観光シーズンのオーバーツーリズム対策として、人やクルマの動きをセンサーで把握して宮島のスムーズの周遊を支援。駐車場や女性用トイレの混在情報なども提供する。

 また、「広島県民の医療や健康等個人情報にブロックチェーン型情報管理と情報信託機能を付与した情報流通基盤を構築する事業」は、点在している医療情報を独自の情報流通基盤で連携することで、分散したデータをセキュアな環境で一元化。情報信託機能を活用することで、県民1人ひとりに最適な治療とアドバイスを専門医ができる体制を目指すことになる。

 広島県のDXの取り組みはこれだけではない。

 水道事業においては、現場で使用するデータや、現場から収集するデータをデジタル化。これによって、水道管理の効率化、省人化を進めているところだ。

 「人口が減少しても、水はくまなく供給するインフラを維持することが必要。そのためには、効率化、省人化への取り組みが重要になる」として、デジタル化を切り札に解決を図る。

 「イノベーション・ハブ・ひろしまCamps」では、新たなビジネスや地域づくりなどにチャレンジする多様な人が集まるイノベーション創出拠点として活動。「ひろしまものづくりデジタルイノベーション創出プログラム」では、地元製造業大手のマツダのものづくりをベースにしながら、ものづくり分野における研究や開発、材料の選定の効率化などの取り組みを、県内の企業に横展開していくものになる。

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