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AQUOS 8K BW1シリーズ

シャープAQUOS 8Kの新機軸、4Kチューナーのみ搭載で高画質に既存コンテンツを楽しめるBW1

2019年10月03日 11時00分更新

文● ASCII

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AQUOS 8Kの新シリーズBW1

 シャープは10月3日、「AQUOS 8K」シリーズの新製品「8T-C70BW1」(70V型)と「8T-C60BW1」(60V型)を発表した。BW1シリーズとして、8Kパネルを採用しているものの、内蔵チューナーを4Kダブルチューナーとすることで価格を抑えている。発売は11月9日で、価格はオープンプライス。店頭での販売価格はそれぞれ50万円程度(税抜)/35万円程度(税抜)になる見込みだ。

 8Kテレビだが、4Kチューナーのみの機種となるため、8K放送の視聴には外付けの8Kチューナーが別途必要となる(対応時期などについては未定)。USB HDDの追加により録画機能が利用でき、4K番組を録画しながら、別の番組をライブ視聴する「4K裏録画」も可能となっている。

 8Kパネル採用でありながら、8Kチューナーを内蔵しないテレビをリリースする背景としてシャープは、8Kテレビの購入者アンケートの結果で「地デジ放送もきれいに観られる」という声が多かった点を挙げる。8Kテレビ用にアップコンバートした2Kコンテンツも、ユーザーから「高画質」と評価してもらえることに手ごたえを感じ、発売に踏み切った。実際8Kテレビの購入者でも、視聴したいコンテンツの4割以上は、4K以下の解像度の放送や、YouTubeなどのネット動画が占めている。

 BW1シリーズは、こうした層をターゲットに、4Kテレビと8Kテレビを橋渡しし、既存コンテンツを高精細な8Kパネルで見るメリットをアピールできる機種として位置付けている。

映像処理エンジンをMedalist Z1としてブラッシュアップ

 製品企画に際しては、実物感・臨場感・機能性の3つの軸を重視している。

 液晶パネルは、既存の8K製品(AX1シリーズ)と同等のUV2A液晶パネルとなる。ただし、画像処理エンジンを強化し、パネル自体の使いこなしを新しくしている。新映像エンジンは、メダルが取れるようないいものを目指すという意図で「Medalist Z1」と名付けた。通常は複数チップで構成される映像処理エンジンの周辺回路を集約しており、従来から利用できた「精細感復元アップコンバード」「3Dノイズリダクション」「リアリティ復元アップコンバート」に加え、映像シーンに応じて最適なコントラストを復元する「アクティブコントラスト プロ」を新搭載した。

従来の8KテレビであるAX1シリーズ

 シャープは「基本的に従来の8Kテレビに近い処理」と説明しているが、精細感復元/リアリティ復元処理をブラッシュアップし、さらに映像を分析しながら、アクティブに適切なコントラスト調整ができる処理を搭載した形となる。

 また、BW1シリーズで新搭載の映像モードとして、スポーツ中継の視聴に合った「8Kスポーツビュー」を用意した。フィールドを明るく見せるとともに、そのうえでプレーする選手の様子が際立つ。選手の表情の違いや駆け引きの妙なども臨場感高く再現ができるモードだという。

 動きについては、残像を抑制しつつも輝度が低下しないようにする仕組みを取り入れた。まずは4K以下のインターレース映像を8K解像度にアプコンし、120Hz倍速駆動のプログレッシブ映像にする。この処理は従来からあったが、8Kスポーツビューモードでは、残像によって前後のコマが二重に重なったように見え、動きがぼやける感じを低減するため、黒挿入の技術を用いている。この際、全体が黒いコマを単純に挿入するだけでは、輝度感が落ちてしまうため、部分的にバックライトを消灯しながら順番に黒挿入していく。さらにHDR技術を用いて、余った電力は点灯している部分のバックライトをより明るく表示する。結果、映像エリアごとのピーク輝度を高くでき、全体の輝度を高く保てるという。

 音声についても、スポーツ会場で観戦しているような臨場感が得られる「スタジアム音声モード」を新たに用意した。スピーカーはツィーター、ミッドレンジ、サブウーファーをそれぞれ2基搭載。ハードウェア自体は同じだが、音に包まれる感じや、広がり感がより増すチューニングにしている。

Android TVやCOCORO VISION対応で高機能

 機能面では、引き続きAndroid TVに対応。Android 9 Pie搭載であるため、音声アシスタントの利用やNetflixやAmazon プライムビデオといった各種アプリの追加も可能だ。付属リモコンにはマイクボタンを装備し、番組検索や家電操作ができる。また、AIで視聴傾向を学習し、おススメのコンテンツを示す「COCORO VISION」にも対応する。

 基本性能も向上し、CPUは従来の1.3倍。メモリーのアクセス速度は1.4倍。バックグラウンドのソフト更新などによるストレスない使用感も提供できるとする。

 内蔵チューナーはBS4K/110度CS4Kチューナーが2基、地上/BS/110度CSチューナーが3基。HDMI端子は5系統で、4K HDR外部入力に対応する(ただし、「8S-C00AW1」などHDMI端子を4本使用する8Kチューナーからの入力には対応しない)。USB端子は2系統、ほかに100BASE-TX対応のEthernetや光デジタルオーディオ出力などを持つ。

 高透過率液晶と高輝度HDRによる輝き復元「メガ(Master Engine Gain Analyzer)コントラスト」技術、広色域の色再現ができる「リッチカラーテクノロジープロ」、照明などの映り込みを抑える「N-Black パネル」、合計70W出力の「WIDE-AREA SOUND SYSTEM」、音響補正技術の「Eliex PRISM」、「ビジュアル番組表」などを継承している。また、60型のモデルは回転式スタンドを装備する。

 本体サイズと重量は幅156.4×奥行き36.1×高さ99.0cmで、重量約48.5kg(70型スタンド込み)、同135.6×29.0×87.1cm/約36.5kg。

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