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myrmecoleonの「グラフで見るニコニコ動画 第2期」 第31回

VTuber、ヒプマイ、バンドリ!が拡大

コミケ初の4日間開催 C96の二次創作人気を調査&pixivでC97サークル数予想

2019年08月02日 17時00分更新

文● myrmecoleon 編集●村山剛史/アスキー編集部

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男性向サークル数はFateがトップ

 グラフ4で作品が該当するジャンルコードと、その他のジャンルコードで分けたサークル数をグラフにしてみました。

 ジャンルコード「男性向」は前回同様「Fateシリーズ」「艦隊これくしょん」「アイドルマスター」「アズールレーン」「グランブルーファンタジー」「ガールズ&パンツァー」「ラブライブ!」の並び。

 ただし「Fateシリーズ」「アイドルマスター」「ガールズ&パンツァー」「ラブライブ!」は男性向はやや減らしています(艦これ・アズレン・グラブルはほぼ維持)。特にガルパン・ラブライブは男性向から一般ジャンルコードへのシフトが進んでいる印象です。

 「東方Project」で同様の傾向(男性向)のサークルは、これまでも紹介している通りジャンルコード「東方Project」内で主に申し込まれ、こちらは少ないです。

 作品サークル中の「男性向」ジャンルコードの比率では「アズールレーン」が前回同様3割と高いです。「バーチャルYouTuber」は7%と大きく下がりました。

 ジャンルコード全体の動きとしては「ゲーム(ネット・ソーシャル)」と「ゲーム(電源不要)」が大きく増加。ほか「同人ソフト」「アズールレーン」「艦これ」「FC(少女・青年)」「コスプレ」などが増えています。

 ここのところ減りがちな週刊少年ジャンプ関連は「黒子のバスケ」「ハイキュー!!」が減ったものの、連載再開した「ワールドトリガー」は増加、その他ジャンプ系の「FC(ジャンプその他)」は前回並みを維持しました。今年は前回紹介した「鬼滅の刃」などジャンプの比較的新しい連載作品のアニメ化が連続しており期待されます。

 ほか「ゲーム(ソーシャル女性向)」「あんさんぶるスターズ!」「血界戦線」「ヘタリア」などが減少しています。

 ジャンルコード別のサークル数の細かい数字はブログにてすでに公開していますのでそちらをご参照ください。

グラフ2と同様、各作品のサークル数を、申込みジャンルコードについて通常誘導される該当ジャンルコード、男性向、それ以外(コスプレ等)で分けた積み上げグラフ

次回予想:「バーチャルYouTuber」はまだまだ増加
鬼滅の刃も躍進の見込み トップは変わらずFate

 今回もpixivのイラスト投稿数を参考に次回コミックマーケット97のサークル数の増減を予想してみます。なおサークル数の予想は、コミケ申し込み前のpixivの各作品の投稿数、pixiv投稿者中の海外投稿者の推定比率、中高生の推定比率、コミケ参加サークルのpixiv使用率、コミケの日程、過去の予想結果などを参考としています。

 今回は6月1日から7月25日朝までのpixivの投稿イラストのデータを使用しました。グラフ5ではここから予想した次回サークル数の範囲をグラフ3と同様の形式でまとめています。

 予想にはグラフ2の上位19作品に加え、次回増加が見込まれるタイトルとしてアニメ放送中で伸びている「鬼滅の刃」を加えています。

 次回コミックマーケット97の申込みは8月中ですので、今期アニメの評価やコミックマーケット97中の発表などにも左右されますが、おおまかな傾向はつかめると思われます。

次回コミックマーケット97の作品別サークル数の予想と今回コミックマーケット96の結果の比較。上の青棒が予想している上限、赤棒が下限。●がコミックマーケット96の結果

 今回も増加が見込まれるのは「バーチャルYouTuber」。投稿が前回からさらに増加しており、次回は600~700サークル前後までの拡大が予想されます。個人VTuberが自身の本を出す動きや、キャラクターデザインの作家のサークルでVTuberが「バーチャル売り子」をする動きなど、新しい試みが少しずつ定着しています。

 また現在テレビアニメ放送中の「鬼滅の刃」は前回の記事でも紹介しましたがただいま人気拡大中。もともと同人人気もあったタイトルのため、次回は100サークル以上まで増加すると思われます。

 ほか増加が見込まれるのは、ゆるやかですが伸びが見える「BanG Dream!」。今回も若干増加していました。ほか「アイドルマスター」「グランブルーファンタジー」「ヒプノシスマイク」などが増加寄りの予想。

 「Fateシリーズ」は今回同様に減少が見込まれますが、次回もトップは間違いないと思われます。「艦隊これくしょん」「アイドルマスター」は予想でも僅差のため2位が入れ替わるかもしれません。

 「ユーリ!!! on ICE」「TIGER&BUNNY」は減少の見込み。ほか「刀剣乱舞」「アズールレーン」「黒子のバスケ」は減少寄りの予想です。

 なお、こちらの推定は全体の比率に対して行なっているものです。今回は初めて使用のホールを含む4日間開催で大きく変わりましたが、次回は同じ構成ですので全体のサークル数はあまり増減しないと思われます。ただし若干の調整はあるかもしれませんのでご了承ください。

イベント告知

 夏コミ・コミックマーケット96参加です。8月11日(日)の西け-28aのスペースでお待ちしています。新刊・既刊はCOMIC ZINに委託中。ご興味があればどうぞ。

筆者紹介:myrmecoleon

 趣味で同人誌やニコニコ動画関連の研究をしてる人。コミケ・ニコニコ動画・pixiv・deviantARTなどの調査を行ない、『ニコニコ統計データハンドブック2017』など同人誌としてコミケで頒布。2014年に自身の企画で「次元の壁をこえて 初音ミク実体化への情熱 展」を開催。元明治大学米沢嘉博記念図書館スタッフでニコニコ学会β実行委員。
 Twitterアカウントは@myrmecoleon。関わった著作に『進化するアカデミア 「ユーザー参加型研究」が連れてくる未来』(イースト・プレス刊)など。画像は筆者を擬人化?して描いてもらったキャラ「ありらいおん子」。男の娘。

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