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Xperia温故知新! 波瀾万丈な歴史を紐解く 第33回

「Xperia XZ1」は先読み撮影や3Dクリエーターなどカメラが強化されたモデル

2019年07月08日 10時00分更新

文● 君国泰将 編集● ASCII編集部

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 日本でAndroidスマホといったらXperia! というくらい、スマートフォンのブランドとして認知されている「Xperia」。常に最新の技術とスマホのトレンドを取り入れて業界の最先端を走るXperiaシリーズですが、その歴史は決して順風満帆ではありませんでした。これからのXperia、ひいてはスマートフォンの来し方行く末を、ソニー大好きライターの君国氏に写真とともに紐解いてもらう連載です(基本的に登場するのは国内で発売されたモデルのみです)。

 2016年リリースの「Xperia XZ」の実質的な後継モデルとなる「Xperia XZ1」は、2017年冬にドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアから発売されました。

ソニーモバイル「Xperia XZ1」

前モデルから薄く軽量化されたボディー

 Xperia XZ1のサイズは、約73×148×7.4mmで重さは156g。従来のデザインを踏襲しているため、大きな変化はみられません。ただし、前機種「Xperia XZ/XZs」と比べると縦横サイズはほぼそのままで厚みが8.1mmから7.4mmまで薄くなり、重さも5g軽量化されています。

 丸みをおびたサイドから背面にかけてつなぎ目がなく一体化し、サイドから背面までをアルミの押出で一体化した形を、ループサーフェスデザインというバスタブ構造にして曲げやねじれに対しての強度も向上させました。

 カラーバリエーションは、ブラック、ウォームシルバー、ムーンリットブルー、ヴィーナスピンクの4色となり、ディスプレー側のベゼル面も本体カラーと同色になり、どこからみても洗練されたボディーとなりました。

 スペックを見ると、SoCはSnapdragon 835(MSM8998)、メモリーは4GBになり、内蔵ストレージは64GBと大容量となり、従来のeMMCからUFSとなったことで高速な読み書きできるように。OSは、Android 8.0を(当時としては)いち早く導入。5.2型のディスプレーは16:9のアスペクト比に、1920×1080ドットの解像度、新たにHDR(ハイダイナミックレンジ)にも対応しています。画質の設定では「色域とコントラスト」で「プロフェッショナルモード」にすることで、sRGBの色域により原色に忠実に表現できるようにもなりました。

先読み撮影で撮り逃しが減った
3Dクリエーターも唯一無二の機能

 アウトカメラは、約1900万画素と画素数を抑えたメモリー積層型CMOSイメージセンサー Exmor RS for mobileとなる「Motion Eyeカメラシステム」を装備。

 コントラストAFと像面位相差AFを組み合わせた「ハイブリッドAF」や、被写体の動きを予測して写体を捉えてブレのない撮影が可能な「先読みオートフォーカス機能」、5軸の電子手ブレ補正のきく「インテリジェントアクティブモード」は健在。

 さらに新しい撮影スタイルとして、普段どおり「おまかせオート」で撮影すると、被写体が速い動きをした場合にシャッターを切る直前の写真を含め4枚分の画像を自動的にバッファする「先読み撮影」に“笑顔”検出を追加。

 また、ソニーのデジタル一眼カメラ「αシリーズ」に備わっているAF/AE追従しながら秒間10コマ/最大10秒で100枚連写できる「オートフォーカス連写」も利用できるようになりました。

 また、まったく新しい試みとして、人物や物などを360度の3D撮影ができる「3Dクリエーター」が追加されました。「顔のスキャン」「頭部のスキャン」「フードスキャン」「自由造形スキャン」の4パターンから人物やお気に入りの人形、食べ物などを、3Dデータ化することができます。

 Xperia XZ1のカメラで被写体の周囲をまわりこんでスキャンしたのちに、仕上げに立体造形がポリゴン処理されていき、テクスチャマッピングされた画像が3Dデータとして保存されます。

 でき上がると、3Dアバターを写真や動画に入れて撮影したり、3Dデータをマチキャラにしたり(ドコモ版のみ)、3Dステッカーを作りSNSにアップしたり、3Dプリンターが使えるなら立体造形物として出力することもできます。

ハイレゾだけでなく、ワイヤレス機能も強化

 オーディオ機能については従来モデルどおり、ハイレゾ音源の再生と、周囲の騒音を最大約98%まで低減するデジタルノイズキャンセリング機能を組み合わせた再生が可能。

 さらにXperia XZ1はワイヤレス機能面が強化され、Bluetoothはバージョンが5.0になり、対応コーデックはLDACに加えてaptX HDにも対応しました。伝送しても音の劣化が少なくワイヤレスでもハイレゾ相当の高音質で再現できるようになったのです。

 また、横持ちにしたときに左右のベゼルのスペースを活かして「S-FORCE FRONT SURROUNDスピーカー」を強化した高出力のアンプを備え、最大音量は従来比の50%増加しているのも特徴です。

ユーザーの求める楽しさに
直結したモデルになった「Xperia XZ1」

 底面にあるUSB Type-CはUSB 3.0に対応、5Gbpsに対応するケーブルを使ってPCから転送すればデータの高速転送が可能です。

 バッテリー容量は2900mAhで、Qunovo社と共同開発したバッテリー制御技術により、負荷を減らし「いたわり充電」でユーザーの習慣を学習して充電速度を調整するなどして、バッテリーの寿命をより延ばしています。そほのか、3段階節電レベルを選んで電池の消費を抑える「STAMINAモード」も備えています。

 サイドフレームには、指紋認証を兼ねる電源ボタン。ボリュームキーは、電源ボタンの上部に変更になっています。もちろんIPX5/IPX8相当の防水性能とIP6X相当の防塵性能を備えているので、水回りでも安心して使えるのはXperia XZ1の強み。

 Xperia XZ1は薄く軽量化しながらも、HDRに対応した動画コンテンツを楽しめる映像体験や、ワイヤレスでも高音質な音楽体験、撮り逃しなく写真を収められるカメラ機能と3Dクリエーターといった新しい試みなど、ユーザーの求める楽しさに直結しているモデルとなっていました。

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