ゲーム専門学校で求められるPCスペックは?

ECCコンピュータ専門学校 学校長 宇佐見眞也さん

ECCコンピュータ専門学校 ゲーム・クリエイティブカレッジ プログラム分野責任者 椎原真浩
ECCコンピュータ専門学校では、7年前から新入生にノートPCを支給している。ただ、当初購入していたのはワークステーション。性能は決して低くないが、ゲームやCGの制作に重要なGPUのスペックが不足していた。「ゲームやCGの制作ではMayaやUnreal Engineなど、負荷が高いソフトを使うケースも多いため、実習機を導入した開発ルームを校内に用意しています。しかし、学校に来ないと利用できないため、自宅学習やチーム制作の足かせになっていました」と宇佐見さんは話す。
2017年に入って教員からもGeForceを搭載したマシンを導入してほしいと要望があり、ゲーミングノートを作っている各メーカーに提案を依頼したという。
実際に授業を行なっている教員の椎原さんに話を聞くと、MSI製のゲーミングノートを導入してからは学生の学習効率が格段に上がったという。「これまでは、授業でMayaとかUnreal Engineを使いたいときは、校内の実習機で対応していましたが、MSI製のゲーミングノートなら、場所を問わず制作や復習ができます。無駄な時間が減って制作に注力できるようになった分、作品のクオリティアップにつながっています」(椎原さん)。
また、実際にゲームをプレイする環境と同じハイスペックなマシンで開発できることも大きいそうだ。「開発とプレイの環境が統一されていると、テストがやりやすくて齟齬もないので開発がスムーズに進みます。さらに、開発に必要なソフトウェアは多いので、実習機で制作すると外部で展示する際の移行も大変です。MSI製のゲーミングノートで開発が完結すれば、そのまま持って行けるので、現地で急に使えないといった不具合も出ません」(椎原さん)。重さも以前は2.4kg前後のマシンを支給していたが、MSI製のゲーミングノートは2kgを切る。毎日カバンに入れて登校する学生でも負担は少ない。
導入の決め手は故障率の低さとアフターサポート
スペックの高さは当然だが、宇佐見さんが学生に支給するマシンを選ぶ際に重要視しているのが、故障率の低さとアフターサポートの手厚さだ。
「せっかくノートPCを支給しても壊れてしまうと、授業や課題の進行が止まってしまいます。学生が満足に勉強できなくなるのだけは困るので、壊れにくいのはもちろん、故障した際のサポートをしっかりしてほしいと思っていました。そこがクリアできないと、どんなに低価格で性能が良くても導入はできません」(宇佐見さん)。
MSIも検討当初は提案してきた各メーカーの一社に過ぎなかったそうだが、マシンの品質とアフターサポートの手厚さを受けて、2018年度の入学生向けに導入を決定したという。「MSIさんは、何かあったときは連絡をいただければ、遅くても翌日には学校に直接伺いますと言ってくれました。また、その場で直せるものは工場に持ち帰らず学校で修理しますと宣言してくれました」(宇佐見さん)。
以前に導入していたメーカーは、故障が発生したらどんな状態でも工場に持ち帰ってから修理をするため、学生の手元に戻るまで数週間は時間がかかっていたという。また、各社から検証機を借りてテストしてみたところ、ゲームやCGを教える教員からは、スペック面でもMSIの評価が高かったそうだ。
実際、マシンの故障件数は激減した。「以前は、毎月10件前後は故障したと報告が上がっていましたが、2018年は年間で3件しかありませんでした。」(宇佐見さん)。MSIでは、すべての製品を自社工場で生産しており委託はしていない。設計図を渡して委託工場に依頼するだけだと品質にムラが出やすいが、仕入れているパーツや完成した製品を自社で念入りにチェックしているため、高い品質を維持できている。また「キートップの印字が薄れないのも学生にとっては嬉しいと思います。学生は何万行とプログラムを書いているのでキーボードの耐久性も大切です。2018年はキーが剥がれたという報告はありませんでした」と授業を受け持つ椎原さんも話す。
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