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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第605回

富士フィルム「X-T30」の写真機感は猫撮影に良く似合う

2019年04月10日 10時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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シャッタースピードと露出補正は
それぞれ独立して設定可能

 瞬時にシャッタースピードを上げたい。普通のカメラは撮影モードダイヤルをシャッタースピード優先にして、ダイヤルを回してって2ステップ必要になるのだけど、富士フイルムのXシリーズ(エントリー機を除く)は違うのだ。モードダイヤルがないのである。

シャッタースピードダイヤルと露出補正ダイヤルが独立してるのが良さ。小さいながらも、自分でダイヤルを回してセッティングする感覚が楽しい

 いきなりシャッタースピードダイヤルなのだ。このダイヤルがAになってたらオート。で、猫が動き出してシャッタースピードを上げたい、と思ったらこのダイヤルをさっと回して1/500秒や1/250秒にすればいい。実際には撮るのに夢中になってすっかり忘れてて被写体ブレしちゃったとかしょっちゅうなんだけど。

 で、さっきのアクビをした猫、足先が白いので「ソックス」と呼ばれているのだけど(ベタですが)、この猫、肉球がかわいいのである。肉球がピンクと黒なのだ。あくびをしたあと、おもむろに毛繕いをはじめたので、咄嗟にシャッタースピードを1/500秒に上げて毛繕いしてる足にピントを合わせて連写。足の指をぱっと広げた瞬間の毛繕いを無事撮れたのだった。

肉球が可愛いソックス。指をくわっと広げて舐めてる瞬間をゲット。2019年3月 富士フイルム X-T30

 そんなこんなで遊んでると、黒猫と白(にキジトラがまじった)猫が取っ組み合いはじめたのである。白い猫と黒い猫。カメラ的には一番悩ましいパターン。とりあえず+1の補正をして撮ってみた。いやあ、これから何がはじまるのか。

互いに首筋に噛みついた、と思ったら。2019年3月 富士フイルム X-T30

 よくわかるように這いつくばって猫目線で見ると……喧嘩かと思いきや、仲良く舐めたり舐められたりしてました。よかったよかった。

押さえつけて首筋を舐めてます。2019年3月 富士フイルム X-T30

黒猫さんからお返しの首筋舐め。2019年3月 富士フイルム X-T30

 そんなわけで、α6400の持つハイテク感(さすがソニー)に対して、X-T30の持つ写真機感(さすが富士フイルム)という感じで、どちらもミラーレス一眼なのだけど、製品のテイストが全然違って面白い。

 さて次回は、X-T30を持って外猫を撮りに行ってきます。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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