2月19日、長野県内を中心に普及するポイントカード「ピコカ」が、会員の個人情報を長野県警に提供していたとわかった。食品スーパーのデリシアが運営するカードで、デリシアのほかに、スーパーマーケットのアップルランド、業務スーパーのユーパレットなどで使える。
信濃毎日新聞社が運営するニュースサイト信毎webによると、ピコカは2016年4月のカード発行開始以降、長野県警から年数回会員情報の提供を要請された。いずれも特定の人物の住所や電話番号など。令状があったケースもあるが、多くはあくまで強制ではなく任意の「捜査関係事項照会書」の提示だけだったという。
ポイントカード「Tカード」を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)は1月21日、会員規約に明記をせずに会員情報を捜査当局に任意提供していたと公表。デリシアは本報道を受け、2月に捜査機関への情報提供には令状の提示が原則であると運用を改定した。
ピコカのウェブサイトにある「よくある質問」ページには、「個人情報はきちんと保護されるのでしょうか?」という質問に、「万全を期しておりますのでご安心ください」と回答している。今回の報道は、皮肉な結果と言えるだろう。
